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 新得で滝川行きの快速狩勝号に乗り換えます。スーパーとかち1号の新得到着は10:03、そしてこの狩勝号の新得発車は10:09と、北海道にありがちな「やけに長い待ち時間」とはなっておらず、6分という短い待ち時間で接続しています。

 新得を出る根室本線の上り列車(富良野・滝川方面)は、1日に7本しかありません。狩勝号は、その貴重な7本のうちの1本です。狩勝号が発車する2番線で私を待っていたのは、1両編成のキハ40形でした。私は、「この手の速達列車は(一応)需要が高いのではないか」と思っていたので、まさか1両とは思っていませんでした。2両編成での運転というところだろう、というのが、私の事前の予想でした。

 石勝線と根室本線は、時刻表上は新得駅で合流することになっていますが、実際には、トマム/落合〜新得間にある上落合信号場で合流しています。そのため、まずは上落合信号場まで、先ほどスーパーとかち1号で通ってきたところと全く同じところを再び通ることになりますが、上落合信号場には、ちょっとやそっとでは辿り着けません。

 それもそのはず、上落合信号場は、なんと新得駅から24.1qも離れた地点にあるんです。つまり、先ほど通ってきたところを、24.1qも引き返さなければならない、ということです。もしトマム〜落合間を移動する場合、その距離は61.9qになりますが、このうちの48.2qは、同じ区間を往復するために必要となる距離です。

 仮に上落合信号場が駅で、石勝線と根室本線の列車を相互に乗り換えられるとしたら、トマム〜落合間の距離は13.7qにまで短縮されます。そして運賃は、61.9qの1230円に対し、13.7qでは、260円になります。距離もお金も相当損している、ということですね・・・。

 新得を出て最初の停車駅、幾寅には、新得から39分をかけた10:48に到着します。駅舎に「ようこそ幌舞駅へ」と書かれた板(横断幕?)がつけられていますが、幾寅駅は、映画「鉄道員(ぽっぽや)」内で、「幌舞駅」として登場したという過去があります。また、駅のすぐそばに、同映画の撮影に使用されたキハ40形(撮影用に諸々の改造を施した)の先頭部が保存されています。

 雪煙をあげ、吹雪を突っ切りながら一路滝川へ。快速列車ということで停車駅が絞られているため、通過駅が結構あり、普通列車に乗っているときにしばしば感じる「退屈さ」はありません。ただ、特急型車両のような豪快な通過はしてくれませんが・・・。

 新得を出てから初めて街らしい街が現れると、そこは富良野駅。旭川〜富良野間を結ぶ富良野線と接続しています。今日の最終的な目的地は富良野だとご案内しましたが、さすがに、ここで降りてハイ今日は終わり、ではありません。狩勝号を終点の滝川まで乗り通し、その後、未乗車の諸々の路線を乗車したうえで、晩にまた富良野に戻ってきます。

 富良野で(北海道のローカル線の駅からの乗車としては)多くの乗客を迎え入れた狩勝号は、なおも快調。富良野〜新得間の途中停車駅も、芦別、赤平の2駅のみに絞られています。それら以外の、島ノ下、野花南、上芦別、平岸、茂尻、東滝川の6駅は通過します。

 右手から複線電化の函館本線の線路が現れると、間もなく終点の滝川です。新得からの所要時間は2時間18分です。






























 滝川駅は、本線部分のみ(=支線部を含めない)の長さでは北海道最長である、根室本線の起点駅です。石勝線が開通する前は、特急おおぞら号などの道東方面行きの優等列車は、札幌〜滝川〜富良野〜新得・・・という経路で走行していました。ご存知のように、現在は、道東方面行きの特急列車は全て石勝線を経由していて、滝川駅は通っていません。

 根室本線の2429Dは、日本で最も走行時間が長い定期普通列車としてよく知られています。滝川〜釧路間308.4kmを、なんと8時間2分もかけて走ります。忍耐力のある人なら、完全乗車証明書の獲得を目指して、これに全区間乗車することも苦ではないのかもしれませんが、私には絶対にできません。グリーン車を用意してやると言われても無理です、断ります。

 私が意外だな思ったのは、滝川駅が自動改札機設置駅であるということでした。てっきり、北海道で自動改札機が設置してあるのは、札幌都市圏の駅と、函館、旭川、帯広、釧路などの、道内の主な都市の代表駅くらいだろうと思っていました。滝川駅の利用者は決して少なくないということはもちろん知っていましたが、それでも、自動改札機があるとまでは思っていませんでした。

 滝川からは旭川行きの特急スーパーカムイ17号に乗車し、深川へ向かいます。滝川〜深川間は距離23.1kmで、間の駅は江部乙、妹背牛の2つ。普通なら特急に乗るような区間ではありませんが、私が使用しているきっぷは、道内の特急列車が乗り降り自由の北海道フリーパスです。距離が短かろうが何だろうが、お構いなしに特急に乗車します(ただ、滝川〜深川は普通列車が極端に少ないので、フリーパスでなくとも特急に乗るかも)。




















 深川までの所要時間はたったの13分です。ちょっとした休憩にもなりません。23.1kmを13分で走るということで、滝川〜深川間の表定速度は、約106km/hにも達します。その数値が示すように、滝川〜深川間は基本的にはずっと飛ばしっぱなしで、トロトロ走るのは、滝川発車後の加速中と、深川到着前の減速中くらいです。  







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