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 食堂車の客席を見終わった後も、自分の部屋に戻るために通路を歩く間に、車内の様子をいろいろと観察しました。国鉄時代からの24系を使用している北斗星号ですが、廊下にある共用の洗面台の蛇口は全て自動式になっていて、さすがにあの薄い板状のレバーを回して・・・という方式のものはありません。また便所は、洋式と和式が混在していますが、和式であっても、便器がステンレス製の原形タイプのものはないようです。

 部屋に戻ると、既に時刻は1:35になっていました。1:54ごろに盛岡駅に運転停車し、その発車に立ち会った後、「そろそろシャワーを浴びてさっぱりして、いつでも寝られるようにしよう」と思い、シャワーを浴びました。バスタオルは部屋に備え付けのものを使用し、シャンプー類は、アメニティキットに入っているものを使うのはもったいないことこの上なかったので、タオルセットについていたものを使用しました。

 シャワーの利用についてですが・・・、ロイヤルのシャワー室の中には、洗面台や便器もあります。一方で、シャワー室には、「風を送り込んで床を乾かす」ような装置はついておらず、また床には傾斜がほとんどついていないのか、シャワー使用後に床に残った水がなかなか排水溝に流れていきません(床に置かれたマットも排水を妨害していると思われます)。

 そのため、一度シャワーを使うと、それ以降は基本的に床に水が残り、床が濡れたままの状態になります。シャワー使用後に再度シャワー室内に入るときは、靴下を脱ぐことは必至です。洗面台はまだ外から体を伸ばせば使えますが、トイレはそういうわけにもいきません(ですから、足拭きタオルは、シャワーを浴び終わった後もまだまだ使うことになります)。

 そこで、私としては、シャワーは乗車後早い段階ではまだ使用せず、就寝する前に、予め歯磨きや用便を済ませたうえでご利用されることをお勧めします。一晩明かせば、床の濡れ具合なども、少しはましになりますから・・・。下車駅に到着する直前ぐらいにシャワーを浴びるのが最も理想的ではないかと思いますが、まあ寝る前に浴びておきたいものですよね。

 シャワーを浴び終わった後もしばらく車窓を眺めていましたが、2:50ごろに寝床に着きました。車内放送によれば、青函トンネルは、5:07〜5:45にかけて通過するとのことでしたが、「目覚めたら北の大地」というのを体験するために、目覚まし時計は、あえて5:50に設定しておきました。さあ、目覚めたらいよいよ北の大地です!

























































 おはようございます。目覚ましの時刻は5:50に設定しておきましたが、それとは関係なく、5:55頃に起床しました。目覚ましで起きることができないと、目覚ましの時刻とは遠くかけ離れた時刻に起きることが多いのではないかと思いますが、どういうわけか、その5分後に起きることができました。

 青函トンネルを脱出する時刻は5:45頃だと昨晩の車内放送で案内されましたから、ここは既に道内です。ベッドに横になって眠っていただけなのに北海道に入ったという事実は、「朝目覚めたら明るくなっていて、遠く離れたところを走っていた」という出来事と同じくらいの感動を覚えます。
 そして、起床と同時に感じる違和感。それもそのはず、列車は青森で進行方向が変わり、青森〜函館間は、走る向きが逆になってしまうんです。

 木古内駅を通過するときには、建設中の北海道新幹線の高架橋と、6:03発の函館行きの普通列車(キハ40系)が見られました。6:10頃から少しずつ空が明るくなり始め、黎明を迎えました。6:30を過ぎるころには、立ち並ぶ民家の輪郭がはっきりと確認できるくらいの明るさになり、山の端には、せめぎ合う闇夜と黎明が作り出す、見事なグラデーションが出来上がっていました。

 このあと函館〜札幌間を牽引するDD51形やスーパー白鳥号の789系が右手に見えるようになると、列車は間もなく函館に到着します。

 函館に到着したのは6:42。車掌曰く、「徐行運転を行った」とのことで、7分遅れでの到着でした。函館では機関車交換を行うため、少し停車時間があるということで、ホームに降りてみました。「北海道」であると考えると、ついつい「すごく寒いんだろうな」などと身構えてしまいそうですが、函館くらいならば、きちんと上着を着れば何ということはありません(日本で最も寒いとされる陸別町とかはまた別ですが・・・)。

 下り北斗星号の函館発車時刻は6:43ですが、そのまま発車するのならばともかく、機関車の交換を必ずしなければなりませんから、この発車時刻には間に合うはずもありません。函館〜札幌間を牽引するのは、青色に金色の帯という塗装を纏う、重連のDD51形。電源車も含めると計12両となる北斗星号は、DD51形単機でも牽引は可能ですが、函館〜札幌間の最高速度である95q/hを出すには、重連でなければならないようです。

 DD51形と24系の連結が完了すると、列車は間もなく発車します。乗降扉が閉まり、今度は道内を札幌へ向かって走ってゆきます。
















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