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 追分駅は、室蘭本線と石勝線が接続する駅です。追分駅と聞くと、奥羽本線にある方を思い浮かべる方もいらっしゃるかと思いますが、このように、追分という名前の付いた駅は、秋田と北海道の両方に存在しています。秋田の追分駅は、男鹿線が分岐する駅でもあるので、秋田と北海道、どちらの追分駅も、2つ以上の路線を持つ駅という共通点があります。

 降り立った追分駅は大雪。これまでにも、「大雪です」と述べてきた場面がいくつかありますが、このときの追分駅周辺の雪の降り方は、今回の旅の中でも、最も激しいものだったと記憶しています。風が弱かっただけまだ幸いでしたが、それでも、あの雪の量は恐ろしいものです。

 こうも大雪が降っていては、駅の近くを歩くといったこともなかなかしにくいので、駅舎の外に出たのは、駅舎の写真と駅前の様子を撮るときにささっと出たくらいで、後は駅舎の中でひたすら時間を潰していました。旅を始めた最初のうちは、雪や銀世界を見て「凄いなあ」「きれいだなあ」と思っていましたが、いい加減にうんざりしてきましたね(笑)

 追分から乗車するのは16:35発の夕張行き。石勝線の本線区間(南千歳〜新得)は、スーパーとかち号への乗車によって全線乗車が達成されましたが、新夕張〜夕張間の夕張支線については、まだ未乗車のままです。最初の予定の通りに、今日北斗星号で帰るのであれば、夕張支線は、今回は放棄することになりましたが、道内での宿泊を1泊増やしたことで、乗車が可能になりました。




















 16:35発の夕張行きの普通列車に乗車します。始発駅は糸井で、苫小牧・沼ノ端〜室蘭本線経由で追分までやってきた列車です。ある意味では、先ほど乗車した苫小牧行き(上り)の逆方向の列車(下り)に乗るようなものです。1両編成でやってきましたが、時間帯が悪いのか、あるいは方向が悪いのか、帰宅途中の学生のような人たちは見られず、車内はすっからかんでした。

 新夕張で本線と夕張支線が分かれます。新とか東西南北が付かない、いわば「本流」とも言うべき駅が支線の終点という構造は、室蘭本線の東室蘭〜室蘭(室蘭支線)の関係とよく似ています。終点の夕張には17:49に到着します。















 夕張支線の終着駅、夕張駅。1面1線の小さな駅ですが、時計台のついたおしゃれな駅舎があり、夜は、ホテル「マウントレースイ」のきらびやかな装飾と照明が駅周辺を明るく照らします。が、あまりにも明るすぎて、空にある雲がはっきりと見えたのはどうかと思いましたが(笑)

 駅のすぐ近くしか見ていないので、そのうえでの感想となりますが、財政破綻してしまった街の「場末の寂寥感」は感じられませんでした。まあ、豪勢なリゾートホテルが鎮座しているからかもしれませんが・・・。そうそう、ホテルと言えば、今晩は札幌ではなく、夕張に泊まるということも考えていたんですが、本格的なリゾートホテルに1人で泊まるときの値段は・・・、推して知るべし。

 駅舎の中には、石勝線でのDMVの試運転の予定が張り出されていました。これまでの新夕張〜夕張で実施していたが、運転区間を拡大し、清水沢〜夕張で試運転をする・・・、とのこと。正直に言わせてください。まだやっていたんですか、DMV。最近、続報や今後の計画をすっかり聞いていないので、てっきり、もう諦めているものだと思っていましたが・・・。

 まあ、外野がこうもとやかくは言えないような気もしますが、DMVを導入してまで鉄路を存続させる意義とは何なのでしょうか。現行の鉄道が赤字だというのなら、もうバスでもいいじゃないですか。正直、私には、「マイクロバスを線路を走らせる」ことの目的と意義がよく見えてきません。線路⇔道路を相互に直通できることが特色ですが、定時性(一般道を走る)も定員(マイクロバス車体)もない微妙な産物にしかならないような気がしますが。

 鉄道とバスのいいとこどりをしようとしたって、どっちつかずにしかならないと思うんですよ。鉄道なら鉄道でいいじゃないですか。バスならバスで、中途半端に鉄路を活用するよりは、完全にバスに転換する方が、より効率も良くなるように思います。また、線路⇔道路の相互の直通についても、それなら、鉄道+バスで何がいけないのでしょうか。鉄道+バスだと赤字? では、バスだけでは何がいけないのでしょうか。

 夕張駅には一応、駅舎はありますが、切符類の販売をする窓口はなく、実質、待合室としての機能しか持ち合わせていません。切符の販売はホテルのフロントで行っていて、駅舎の方では行っていません。なお、駅舎とその便所は、石勝線を運営しているJR北海道ではなく、自治体である夕張市が管理しているという、珍しい形態になっています。

 駅舎にある扉を開けて、ホームへ向かって真っ直ぐと伸びる通路を歩けば、そこは駅のホームです。













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