●1月31日●
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 おはようございます。今日は1月31日、道内5日目です。今日はまず釧網本線の残りの区間、知床斜里〜網走間を、北浜駅で途中下車しつつ制覇します。網走からは特急オホーツク号に乗車して旭川へ向かい、新旭川〜網走間を結ぶ石北本線の全線乗車も果たそうと思います。

 今日最初に乗る列車は、6:45発の北見行きの普通列車です。この列車は石北本線に直通して北見へ向かう列車で、知床斜里駅における、網走方面への初発列車でもあります。車両は、昨日釧路〜知床斜里間で乗車した普通列車と同じキハ54形ですが、今日のこのキハ54形は、昨日のものと違い、車内のクロスシート部の座席が、0系から転用した転換式の座席でした。

 さて・・・、話が大きく変わりますが・・・、今回の旅は、当初は、往復北斗星号(車中2泊)+道内4泊という予定でした。そのため、今日札幌発の北斗星号で帰る予定でした。しかし、旅を続けているうちに、「もっとこの旅を続けていたい」「北海道ともなれば、その行き帰りだけでも凄くお金がかかるんだから、道内で乗る量を増やすべきでは」という思いが現れ始め、「できることならば、道内に1泊追加したい」と思いました。

 道内を5泊にした場合、2月1日発の北斗星号で帰ることになります。また、予算等の都合上、ソロに乗りたい。そこで、「2月1日発の北斗星号のソロに空きが出た場合は1泊増やす」という条件を設定することにしました。ところが、土曜日発ということもあってか、2月1日発の上り北斗星号のソロは満室。「もう1泊増やしたい」と考え始めたころから、しつこく空き状況を確認し続けましたが、なかなか空きは出ませんでした。

 日付が変わって1月31日。起床した後、そのソロの空き状況を見てみると、何と「○」の表示が出ているではありませんか。「ホテルをチェックアウトして駅のみどりの窓口に行くときまで空いていてくれ」と念じながら知床斜里駅のみどりの窓口へ。

 そして窓口へ駆け込むと、マルス端末の画面には「残席数:1」の表示。こうして、無事に、2月1発の上り北斗星号のソロの寝台券(長万部→上野)を確保することができました。(残室が1しかなかったので、もはや好きな部屋を選ぶことなどできませんでしたが、発券されたのは9号車4番室の寝台券。JR北海道タイプよりも狭いことで評判がイマイチのJR東日本タイプの部屋で、しかも進行方向逆向き! まあ、寝台券がとれただけでも・・・。)

 2月1日発のソロの寝台券がとれたので、1月31日発のデュエットの寝台券(1人なのになんでデュエットなんだ、とは聞かないでください)を払い戻そうとしましたが・・・、「今お金がないので、別の駅でお金をもらってください」。そして寝台券には、「取消ずみ」「請求手許金不足 払いもどし未了」というスタンプが。返金分のお金が駅にないので、寝台券の取り消し処理だけはやって、別の駅でお金を受け取る。こんなことがあるんですねぇ。

 今日泊まる分の札幌のホテルの予約も速やかに行い、1泊延長する準備が整えられました。これで今回の旅は、往復北斗星号、更に道内5泊という、過去に前例のない、とてつもなく規模の大きい(資金的な意味も含めて)旅となりました。

 時期が時期、そして今いる場所が場所であり、また「流氷の接近が確認された」というニュースも見ていたので、「流氷を見ることができないかな・・・」という期待を抱いていました。車窓に海が見える区間もありますが・・・、流氷らしきものは、確認することができませんでした。昨日の暖かさで融けてしまったのか、あるいは、風でどこか違う場所へ流されてしまったか・・・。

 北浜駅に立ち寄るのも、駅に併設された簡易展望台から、流氷をじっくりと見てみたいという思いがあってのことだったために、ややがっかりした気持ちを抱きながら北浜駅で下車。まあ、流氷の代わりに、海でもじっくりと眺めることにしますかね・・・。


















 北浜駅です。この駅は、3つのことで有名であると言えるでしょう。1つは、駅舎内にたくさんの名刺が貼られていること。もう1つは、海を見渡せる展望台があること(特に流氷の季節は・・・!)。そして、停車場という名前の、個人経営の喫茶店があること。もっとも、今回は天気が悪いうえに流氷が来ていないので、展望台はほぼ無意味。また停車場は、時間が早すぎてまだ開店していません。

 とりあえず展望台に上がって海を眺めてみましたが・・・、やはり、流氷はありませんでした。ちくしょー。ただ、砂浜に接する部分の海水が真っ白であることに気がつきました。ずっとそうだったので、波が泡立って発生していた、というわけでもなさそうでした。もしかしたら、融けかけた状態の流氷が集まっていた、というのが、その正体だったのかも? ありえないこともないと思うんですが。

 北浜駅はたしかに人気のある駅ですが、では秘境駅かというと、そうでもありません。駅のすぐ近くを道路が通っていて、またガソリンスタンドもあります。さらに、北海道ではお馴染みのセイコーマート(=コンビニ)も、徒歩で辿り着けるような近いところに存在しています。

 駅舎内に入ってみると、噂通り、壁や天井まで、床以外の四方上方は全て、名刺やカード、切符で埋め尽くされていました。この駅を訪れた旅人によるもので、北浜駅を最も特徴づける事柄の1つです。貼られているものは名刺のみならず、前述のように、カードや切符もあれば、シール、手紙、写真、飛行機の搭乗券もあります(東京モノレールのお偉方の名刺があったのにはさすがにたまげた)。

 しかし、はっきりと言わせてもらいましょう。私は、この北浜駅の現状には、全く感心しません。百歩譲って、区画された線の中に、名刺や切符を整頓して貼り付けるならまだ許しようもあります。ところが、何の脈絡もなく、みんながみんな好き勝手にあちらこちらに貼るものですから、見た目には汚いとしか言いようがない。しかも、壁だけでなく、天井にまでペタペタと貼っているものですから、ひどい言葉で言わせてもらえば、「気持ち悪い」。

 そりゃあ、1度や2度くらいしか訪れないような旅行者にとっては、何かを記念に貼り付けていくことも、北浜駅のこの状態も気にもならないのでしょうが、この駅を毎日のように利用する学生や地元の人がいるわけです。彼らはいつもこの汚い駅舎内を潜り抜けなければならないのかと思うと、かわいそうで仕方がありません。よくも駅をここまで私物化できるな、と思います(もちろん、私は、何も貼り付けていきませんでした・・・)。

 「こんなに海が近いんだから、海岸まで行ってしまえ」と思ったので、猛吹雪をかき分けて、海岸まで足を運びました。可能な限り海水に近づいて、白くなっている部分の正体を掴みたいと思いましたが、万一、勢いの強い波が押し寄せてきて、靴にでもかかろうものなら大変なことになるので、あまり近づくことはできませんでした。しばれる冬、降りしきる白雪のオホーツク海・・・。

 北浜から乗車するのは、7:56発の留辺蘂行き。先ほど乗車した北見行きの初発列車と同様、網走から先は、石北本線に直通する列車です。知床斜里→網走間では、初発列車とその次の列車の間隔が狭く、北浜駅発車の時刻で見ると、40分差しかないほどに詰まっています(初発7:16発、次発7:56発)。もちろん、この2つほど間隔の狭い列車は、他にはありません(13:06発網走行き、15:49発網走行きの2時間43分が最大間隔)。





























 留辺蘂行きの普通列車は2両編成でやってきましたが、その前後の車両のどちらも高校生でいっぱい。いや、私もたしかに高校生ですが、現在は”旅行者”の身分。私服、リュック、エナメルバッグ。制服を着た人たちの中では、目立つには十分すぎる格好でした。

 北浜〜網走間は、距離にしては11.5kmしかありません。そのため、列車の所要時間も21分と短め。息をつくほどの乗車時間はありません。「乗っている高校生は、まあそのほとんどは網走志向なんだろうな・・・」と思っていましたが、網走の1つ前の桂台で、高校生たちは、ぞろぞろと下車していきました。ここを最寄り駅とする高校があるようですね。

 網走駅の手前には、なぜか高架となっている部分があります。網走の市街地へ歩みを進めた列車は、8:17、網走に到着します。







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