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 下り北斗星号は、函館を6:43に発車し、終点の札幌には11:15に到着します。このダイヤからも分かるように、下り北斗星号の場合、起床してから降りるまでが長いというのが特徴です。ただ、上野発は19:03ですから、就寝するまでの時間は短いです(私のような夜更かし大好きマンを除く)。一方、上り列車は札幌を17:12に発車し、上野には9:38に到着するため、特徴が下りの場合と逆になります。

 函館を発車してまず最初に通過する駅は五稜郭ですが、ここは”函館に向かう”ときにも通っているため、通過するのは2度目です。やがて進行方向左手には小沼が見えるようになり、車掌による車窓の案内放送も入りました。大沼公園駅通過直後は、右手に大沼を見ることもできます。

 内浦湾が見えるようになることは、間もなく森に到着するということを意味します。函館発車後最初の停車駅である森には、定刻であれば、7:27に到着します。函館で下車する場合は無理ですが、森ならば、食堂車で朝食を食べてから下車するということも十分に可能です。函館が目的地の人も、森で降りて、森から引き返すようにすれば、一応食堂車で朝食を食べることもできないことはないでしょう。

 森を発車してしばらくすると、A寝台利用者へのサービスである朝刊とともに、朝食(和定食・1600円)がやってきました。実は昨晩、パブタイムに食べたハンバーグの食器を回収してもらう際に、翌朝の朝食のルームサービスもお願いしておいたんです。食堂車で食べる朝食が素晴らしいことは間違いありませんが、自分の部屋、それもロイヤルで、誰に気兼ねすることもなく食べる朝食も、また素晴らしいはずです。

 下りの北斗星号には、道内での運転停車駅が1つだけあります。それは森〜八雲間にある落部(おとしべ)駅。特急列車は一切停車しないという小さな駅に運転停車する理由・・・、それは、後続の札幌行き特急スーパー北斗1号を対比するため。特急が特急に抜かれるというのもかなり情けない話ですが、八雲より先の駅へ急ぐ人は、函館または森からこの列車に乗れば、北斗星号よりも早く目的地にたどり着けます。

 そして8時過ぎ、今度はモーニングコーヒーがやってきました。朝刊はロイヤル/ツインデラックスのどちらの利用者にも配られますが、モーニングコーヒーはロイヤルの乗客のみが対象です。

 これは昨晩の話ですが、なぜか朝食を7:30ごろに、モーニングコーヒーを8:00ごろに運んでいただくようにお願いするという失敗をしでかしました。朝食には元よりコーヒーがついていますし、朝食を食べ終わってからコーヒーだけ飲んでもしようがありません。だいたい、「モーニングコーヒー」なのだから、配達の時刻をもっと早めにして、「目覚めの一杯」にするべきでした。両者の配達時刻の設定は明らかに失敗でした。

 森の次の停車駅は八雲。函館も森も落部も、青空の見える良好な天気でしたが、八雲は大雪となっていました。

 このあたりで、朝食を食べ終え、モーニングコーヒーも飲み終わったので、食器の回収をお願いしました。ロイヤルの室内には内線電話がありますから、食器の回収をお願いするときも、この電話一本で、食堂車の人が食器の回収にやってきてくれます。ただ、私の部屋のルームサービスを担当した人も、内心は、「なんでこんな子供のために奉仕しなきゃならんのだろう」とか思っているんだろうな・・・。




























 北斗星号は函館を出ると、森、八雲、長万部、洞爺、伊達紋別、東室蘭、登別、苫小牧、南千歳、終点札幌の順に停車していきます。これらはいずれも函館〜札幌間を走る特急北斗号も停車する駅ですが、北斗号などの昼行特急はすべて停車する新札幌には停車しないという点が、停車駅上の特徴と言えます(トワイライトエクスプレス号、カシオペア号も停まらない)。

 八雲を出た列車は、札幌を目指して函館本線を進んでいきます。八雲の次の停車駅は長万部ですが、列車はここから海寄りを走る室蘭本線を進んでいきます。その長万部を出てから2つ目の駅は、秘境駅として名高い小幌駅ですが、この駅は、何せトンネルとトンネルの隙間の限られた土地にちょこんと存在するだけの駅です。通過にかかる時間は一瞬ですから、見逃さないように注意してください。

 伊達紋別駅で遭遇した函館行きの特急北斗84号は、キハ183系の大出力エンジン車(N183系・NN183系の中間車)が使用停止になっていることに伴う臨時列車(毎日運転)で、非大出力エンジン車のみで編成されています。
 「かき集められた非大出力エンジン車」には、スラントノーズ車も含まれていて、これにより、以前ならば、突発的な事故やダイヤの乱れでもない限り見られなかった「スラントノーズ車を使う特急北斗号」が、毎日見られるようになっています。

 ロイヤルの住人の特権である「ルームサービス」を活用したため、パブタイムも朝食も、自分の部屋の中で食べました。ただ、だんだん「そうは言っても、せっかく北斗星に乗ったのだから、やっぱり食堂車を利用したい」という思いが芽生えてきました。

 下りの北斗星号は札幌到着が11:15と遅いこともあってか、モーニングタイムは10:30まで営業(ラストオーダーは10:00)しています。そこで、東室蘭発車後に、食堂車へ行きました。朝食はルームサービスをしてもらったときに既に食べているので、飲み物だけ注文し、それを以て「北斗星号の食堂車の利用」としました(混雑時はやめておくべきですが、すいていれば飲み物だけの注文でも歓迎されます)。

 最後の途中停車駅は南千歳。石勝線の列車を利用して帯広方面へ行くのであれば、札幌まで乗り通すのではなく、南千歳で下車する方が乗り換えには便利です。南千歳を発車した後、「6号車を利用している人の鍵を回収(6号車の鍵はシリンダー錠)する、またビデオ放送を終了する」という放送がありました。その放送があってしばらくしてからビデオ放送を見ようとすると、「NO DISC」の表示が出ました(笑)

 千歳から先は列車の本数が急増し、すれ違う列車の数が多くなります。住宅地を走る区間もあれば、郊外のような田園・森林地帯を走る区間もありますが、新札幌駅から先は、札幌駅を中心として広がる広大な市街地の中となり、以降はずっと「街」の中を走りつづけます。

 やがて終点の札幌駅到着の放送が流れ、北斗星号への乗車の終わりが近づきます。札幌の1つ隣の駅である苗穂を過ぎると、列車は高架区間に入ります。電子音ではない、オルゴールタイプのチャイムによって最後の放送が締めくくられ、札幌駅周辺に立ち並ぶ高層建築が見えるようになると、もうそこは終点の札幌駅です。























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