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 生田原駅から歩いて約10分弱のところに「ちゃちゃワールド」なる施設があります。世界の木製のおもちゃのみを集めたという博物館であり、普通の木のおもちゃはもちろんのこと、中には電動で動く仕掛けが施された木のおもちゃもあります。

 しかし、自分でも思うのですが、北海道のこのような場所にある施設を鉄道で訪れる人というのは、いったいどれくらいいるのでしょうか。もちろん、公式サイトには、鉄道によるアクセスというのも記載されていますが、絶望的な本数である鉄道を利用してのアクセスというのは、まず推奨されません。ほとんどの人は自家用車でここに来ることでしょう。

 ”生田原駅”としての滞在時間が約50分である中で、生田原〜ちゃちゃワールド間が徒歩で約10分弱ということで、残念ながら、ゆっくりと見て回るというわけにはいきませんでした。早歩きすることによって、少しでも同施設での滞在時間を延ばそうという試みはしましたが、それでも・・・。なお、早歩きでスーツケースを転がし続けた影響により、もとよりぐらついていた車輪の根元が陥没しました。

 生田原駅でたまたま時間ができるということは少ないと思いますが、時間があれば行ってみてはいかがでしょうか。




           








 普通列車に乗って網走方面を目指します。ここでは親子連れの乗車がありました。正直、自分以外にも生田原から乗る人がいるとは思いませんでした(が、仮にも特急停車駅であるわけですから、こういう駅ですら乗車がなかったら・・・という話で・・・)。

 スッ・・・と進入したトンネルは、恐らく常紋トンネルです。100人もの犠牲者を出した果てに完成したこのトンネルは、今日でも石北本線を成す一部として活躍していますが、かつて金華駅だったところにある(元)駅舎には、「常紋トンネル工事殉職者追悼碑 駅より約300m」と書かれた看板が引き続き懸下されていて、ここが金華駅跡地であることと、殉職者を偲ぶ追悼碑の存在を伝えています。

 少し町らしくなってきたかなと思うと、そこは留辺蘂です。私はここで列車を降りました。




                   











 留辺蘂は、個人的には、「たしかに特急は停車するが、だからといって特に降り立つ用事がなさそうな駅」としてイメージされていました。誠に失礼な話ではありますが。で、そのような駅にやってきたわけですが、その理由は何かというと、「旭川方面に向かうために特急オホーツク号に乗るが、生田原で待つと同駅での待ち時間が異常に長くなるため、留辺蘂に迎えに行くことにした」ため。すみません。

 先ほどの生田原もそうなのですが、共に特急停車駅ではあるものの、駅員がいない無人駅となっています。もっとも、無人化タイミングは生田原:1984年であるのに対して、留辺蘂:2016年です。また、留辺蘂駅前にはタクシーが停まっていて、生田原よりは利用客が多い駅であることが窺われます。もっとも、どんぐりの背比べであることは認めねばなりませんが・・・。

 留辺蘂では55分ほどの滞在時間がありますが、特にこれという見どころがあるわけではありません。しかし、駅で何もせずに時間を潰すのは困難で、またこれから乗る特急オホーツク4号には夜にかけて3時間以上乗るものの、車内販売がなく、列車内で夕食を食べることも望めません。そこで、駅近くにある食事処「ロダン」にお邪魔し、ここで腹ごしらえをすることにしました。

 「見慣れない顔がやってきた」という反応でしたが、それも無理はないでしょう、基本的には「地元の人がよく集う食事処(居酒屋?)」というところなのでしょうから。諸々合わせて会計は2,700円というところでしたが、立ち飲み屋並みの消費金額で十分にお腹いっぱいになり、また料理も美味だったので、私は大満足でした。

 駅のホームにある「のりば」と書かれたプレートには、「北見・美幌・網走・斜里・釧路方面」との表記が。つまり、上り下り両方の列車がやってくるということで、色々な意味で”参考になりません”。知床斜里のことを斜里と表記していますが、斜里から知床斜里になったのは1998年4月のことで、このプレートはそれよりも以前から存在し続けているものであることが分かります。


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