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 網走行きの普通列車で終点の網走を目指します。この列車は釧路から来ていますが、釧網本線においては、緑〜川湯温泉間に峠越えの区間があり、ここはキハ40形では走ることが難しいため、同車より性能が良いキハ54形が限定使用されます。よって、峠越え区間を跨ぐ列車は、必ずキハ54形で運転されるというわけです。

 乗車しているのは”普通列車”ですが、先ほど訪れた南斜里は通過となります。以前は、釧網本線では、普通列車に通過されてしまう駅というものがそこそこありましたが、2021年のダイヤ改正で南斜里駅は廃駅となり、これにより、”普通列車が通過してしまうことがある常設駅”は、釧路湿原駅だけとなりました。もっとも、名前の通り、釧路湿原は特殊な駅なので、朝夕が通過となるのは仕方ありません。

 知床斜里では25分ほどの停車時間があるため、ここでいったんホームに降りるだけでなく、駅の外にも出てみました。釧路〜網走間は営業キロ169.1キロなので、普通の片道乗車券でも途中下車が可能です(駅員がいないからといって途中下車不可の乗車券で外に出るような、そのような汚い真似はしません)。

 いま乗車しているキハ54形は、流氷ノロッコ号の代替となる流氷物語号で使用するためにラッピングがなされた編成ですが、普通のキハ54形と異なるのは本当に”そこだけ”で、内装等に特別な仕立ては施されていません(いざというときには一般車でも代走できるようにするため)。正直、「これがあの流氷ノロッコ号の代替では・・・」と、同列車に乗ったことがある身としては思います。

 知床斜里駅は、2014年1月に宿泊のために降りた駅であり、私にとっては思い出の駅でもあります。しかし、雨が降っていて、既に駅員は引き上げているという中で、バスターミナルもがらんどう、駅前を歩く人もまばらとなれば、こちらの気分もどこか沈みます。駅前にある立派なホテルは、当時と同じ佇まいで残っていますが・・・。




           








 知っての通り、釧網本線はオホーツク海側を走る路線であり、夕陽が期待できる路線ではありません。それでも、焼ける夕陽に照らされた海は美しくなるはず・・・なのですが、結局、今日は1日を通して天候不順でした。”北海道”という地を思えば、冬の雪はまだありがたくとも、雨である方が嬉しいという路線などありはしません。旅行時の雨は本当に厄介者です。

 先ほども触れたように、流氷物語号仕様にされたキハ54形は、外にクリオネとかのラッピングを施しただけで、内装は特に手を加えられていません。別に流氷向き(窓向き)にベンチシートを置くような大改造をする必要はないかもしれませんが、座席の表地に流氷を描くぐらいはしてもいいでしょう。改造にあたっての予算枠の少なさを如実に感じます。




                           















 終点の網走では、19:50発の留辺蘂行きの普通列車と接続しています。石北本線の店じまいは早く、この列車が網走を出る石北本線の最終列車でもあります。一方、網走に”到着する”列車はもう少しあり、この後にも5本の下り列車が網走にやってきます。

 そういう意味では、釧網本線は20:14発と22:12発の列車を残していて、特急列車が走る石北本線よりも遅い時間帯まで列車が走っています。女満別、美幌、北見・・・といった駅が石北本線にはあるので、同線こそ、22時台くらいまで列車があっても良いような気もするのですが。逆に、釧網本線の方は、そんなに遅くまで(といっても22時台ですが)列車を設定する需要があるらしいのが不思議です。

 今日の移動はここで終了ですが、ホテルに向かう前に、みどりの窓口で「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」を仕込んでおきます。「JR北海道の在来線が6日間乗り降り自由で、指定券も4回まで交付できる」という切符ですが、何よりもの特徴はその価格で、定価は24,000円であるものの、行政の補助金を活用することにより、実際には半額の12,000円で販売する、というものでした。

 ただし、この切符には、「発売は前日まで」という制限がありました。これは私のような道外から来る人には厳しいポイント。今日は朝の飛行機で釧路に飛んできましたが、前日のうちに釧路入りしておけば、その日の晩にパスを買うことで、今日の移動にもこれが使えました(今日は普通乗車券で移動)。とはいえ、サラリーマンをやっていると、そういうわけにもいかず・・・。

 網走は小さな町で、夜景というほどの夜景が見られる場所ではありませんが、夜の網走川と街明かりというのは、それなりに良い眺めです。水面に反射する光は美しく、網走で泊まる夜に暇があれば、見に行ってくる価値はあると思います。


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