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 引き続き小清水原生花園を練り歩きます。ちなみに、駅名が”原生花園”なので、それはここの固有名詞であるかのように思われますが、原生花園というのは「人為的に手を加えていない状態でも花々が咲く湿地帯や草原地帯」のことであり、一般名詞です。ですからここも「小清水原生花園」というのが正式名称なわけですね。

 草花は雨に濡れ、露を湛えています。別に露の重さで首を垂れているわけではないでしょうが、雫にまみれた草花の姿は、どこかしおらしく、そして可憐であるように思われます。咲いている花々の中には、いわゆる普通のタンポポがありますが、その周辺だけを見てみると、「空地の雑草」に見えてしまうというのが・・・(夢がないことを言うのはやめましょう)。

 小清水原生花園の反対側は濤沸湖と湿原になっていて、木道が伸びています。このとき私は「湿原の中で歩いている時間はない」と判断し、この木道には進まなかったのですが、後になって衛星写真を見てみると、木道は長さとしては130mほどしかなく、歩かなかったのは失敗でした。




           








 戻りの列車はキハ40形2両編成でした。北海道の普通列車といえばキハ40形というイメージもありましたが、今後はH100形の導入が進むことによって、順次退役していくことでしょう。酷寒地たる北海道を走る車両でありながら、座席は青色ということで、より寒々しい感じが強調されてしまうのが、JR北海道のキハ40形の特徴です。

 ところで、釧網本線は、桂台〜網走間に高架となっている区間があります。これを高架にしなければならないほど列車本数が多いわけがないのですが、それでも「単線非電化、都市でもないのに高架」ということで、ひとつ面白い要素になっています。




           








 網走駅に戻ってきました。いま乗ってきた列車は、実は北見行きであり、釧網本線と石北本線を通しで運転する列車です。とはいえ、網走で列車番号が変わり、また30分弱ほどの停車時間があるので、それほど「便利な直通列車」という印象はないのですが。

 石北本線は新旭川〜網走間を結ぶ路線、釧網本線は東釧路〜網走間を結ぶ路線ということで、網走駅は2つの路線が背中合わせに接続する駅ということになります。そしてこれは、厳密に言えば、網走駅を出る列車は全て上り列車になるということなのですが、列車の進行方向と列車番号を揃えるためなのか、釧網本線は、運行上は網走発の列車が下り列車として扱われます。

 私はここでホテルに戻りました。実はまだチェックアウトしていたわけではなく、”朝の散歩”に出かけていただけなのです。


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