さて、苫小牧駅です。当たり前といえば当たり前ですが、やっぱり「街」なんですよね。市の中心駅である苫小牧駅の周辺がよく発展していることは言うまでもありませんが、1つ札幌寄りの沼ノ端駅、そして3つ函館寄りの錦岡駅のあたりまで、住宅街や工業地帯が線路方向に広く連続的に広がっています。その人口の多さと密集ぶりに応えてか、JR北海道は、1988年11月に、苫小牧〜糸井間に新たに青葉駅を開設したほどです。
日本を代表するホテルチェーンである東横イン[③]とルートイン[④]が駅前で並びます。今日、明日と苫小牧に宿泊しますが、どちらに宿泊するのかというと、それは東横インの方です。具体的な理由もない感性的レベルで言うと、ルートインの方が好きなんですけどね・・・。これから日高本線に乗車してくるわけですが、荷物を減らすべく、スーツケースはここでホテルに預けておきました。宿泊客なら、荷物くらい先に預かってもらえます。
7:58発の様似行きに乗車します[⑦]。正直、これから日高本線の全線乗車に取り掛かるのだと思うと、ちょっと気が重くなります。日高本線は、全長142.5kmの長さがありながら盲腸線であり、単純往復するほかありません。また、全線を通して普通列車しか運転されておらず、急行や特急の類が一切ありません。そのような優等列車があれば、単純往復であっても、少しは楽しくなるのではないかと思うんですが・・・。
結局、特急列車も乗り降り自由な北海道フリーパスを利用していながら、今日乗車する優等列車は、先ほど乗車したスーパー北斗2号(しかもたったの48分)だけです。これから乗る列車は、全て日高本線の普通列車です。ゆえに、今日という日は「普通列車ばっかりで」「時間がかかって」「行きも帰りも全く経路が同じで」「北海道フリーパスのありがたみが薄い」の四重苦を感じる日です。
日高本線用のキハ40形が、3両編成で苫小牧駅にやってきました[⑧]。8時前ですから、通学での需要に対応した増結ということでしょうか。3両編成という長さでやってきたので、「このまま3両で7:58発の様似行きに充当されれば、全体的にガラガラで快適そう」という期待を抱きましたが、1番線ホームに降りると、編成が分割されていて、後方2両は回送となっていました[⑨]。ははあ、1両ですか・・・。
日高地方といえば競走馬の名産地。専用塗装が施されたキハ40形には、馬の横顔の絵も入っています[⑩]。
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