※※※今回の旅をするに至った詳しい経緯などについては、こちらの予告編をご覧ください※※※

機は熟しました。さあ、いざ北海道へ。晩夏の北の大地が、私を呼んでいます。
8月30日。北海道フリーパスの有効期間である7日間をフルに使い切る壮大な旅行の火蓋が切って落とされました。
●8月30日〜31日●
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−Day:1 真夜中の北の大地へ潜入−

※各画像はクリックすると拡大します。


-おことわり-

北海道の路線で未乗車なのは、今回の旅が行われる前の時点で、もはや日高本線と宗谷本線を残すのみとなっていました。
ただ、せっかく北海道まで行くのに、新たに乗る路線がその2路線だけではもったいないのではないか、と思っていました。

今回の旅では、北海道入りの手段として、青森駅から急行はまなす号に乗るという手段をとっていますが、それを逆手に取り、
素直に東北新幹線で(新)青森まで行くのではなく、本州の未乗車の路線を乗りつつ青森へ行くことしました。
そのため、青森までの経路は、

上野-[東北・上越新幹線]-高崎-[上越・両毛]-小山-[東北]-宇都宮-[東北新幹線・奥羽]-山形-[奥羽・左沢]-左沢
左沢-[左沢・奥羽]-山形-[奥羽・仙山]-仙台-[東北新幹線]-新青森-[奥羽]-青森

というものになりました。これにより、両毛線、左沢線、仙山線の乗車を果たしました。

ただ、それらの路線への乗車は、今回の北海道旅行には直接的には関係のないものであり、また、この旅日記が
北海道旅行を取り上げているものということを鑑みると、私が事実上の「旅の始まり」と見た仙台駅までの道のりは、
この旅日記に記すのは適当ではないと判断したので、省略させていただくこととしました。

その点だけ、あらかじめご了承いただきますようお願いいたします。















 山形から仙山線直通の快速列車に乗車し、仙台に到着したのは19:13のこと[①]。仙山線「直通の」ってどういうことだ、という質問が飛んでくるかもしれませんが、山形〜仙台のうち、山形〜羽前千歳間は、厳密には奥羽本線です。私はそのあたり、結構厳密に取り扱うようにしているんです(ただ、例えば、山手線の田端〜東京間をわざわざ東北本線と呼びはしません。まあ個人的な基準があるんです)。

 夏至のころであれば、19時過ぎというのは、仙台あたりでも、まだちょっとは明るさが残っているかもしれませんが、8月末となると、もうすっかり夜の暗さになっています。数多のビルが林立し、数多の人が駅前を闊歩し、数多のタクシーが待機する様は、100万人都市としての賑わいを感じさせてくれます[③]。そして、それらを見つめるように聳える仙台駅は、100万人都市の玄関口らしい、立派な駅舎を有しています[④]

 仙台駅の表口ともいえる西口側の在来線中央改札口前には、大時計があります[⑤]。直径2mとされるその大きさは、まさに「大」時計と呼ぶにふさわしいものです。そんな大時計は、市民に、待ち合わせの目印としても活用されていると聞いています。仙台駅の象徴の一つですね。

 さて、仙台から乗車するのは、19:54発の新青森行きのはやぶさ31号です[⑥]。以前は、新青森行きの列車といえば、はやぶさ号が少数派で、はやて号が大半を占めていましたが、今ではすっかりはやて号の方が少数派に。現在、新青森発着のはやて号は、盛岡〜新青森間だけを走る区間列車が、1日1往復残るのみとなっています。

 仙台に来るまでに夕飯らしい夕飯を食べていなかったので、仙台駅で、駅弁とカツサンドを調達しました[⑦]。仙台で駅弁を買うなら、牛タンを使用した駅弁を・・・とは思いましたが、なんだかんだとあって、結局、駅弁は、普通の牛肉(一応仙台牛らしいですが)を使用した駅弁を買いました。

 「東北新幹線の下り列車で仙台となると、降りる人ばっかりで、乗る人はほとんどいないんじゃないか」と思っていましたが、11番線ホームに上がると、はやぶさ・こまち31号に乗車しようとしている人がたくさんいて、結局、私は、列の最後尾に並ぶこととなりました。この時間帯に、仙台から、盛岡や秋田、青森へ向かおうとする人がそれなりにいるんですね。

 はやぶさ31号はE6系のこまち号を併結した列車です。下り列車では、E6系のこまち号を先頭に入線してきます[⑧]。E6系は、新幹線車両としては素直に受け入れることができますが、在来線車両としては、なかなか受け入れがたいものがあります。いかにも高速で走ると思わせる、これほど鼻先の長い車両が、線形の悪い在来線を130km/hでゆっくり走る姿というのは、ちょっと想像しにくくて(笑)















 予想通り、仙台で、はやぶさ・こまち31号から多くの人が下車しました。その数には及びませんが、乗る人もとても多く、東京〜大宮の各駅から乗車してきた人とも合わせ、列車の乗車率は、比較的高かったように思います。私は、はやぶさ31号の7号車に乗車していましたが、仙台を発車した時点で、7号車の車内は、7割程度の席が埋まっていたのではないかと思います。

 仙台を出ると、39分で、次の停車駅の盛岡に到着します[②]。2014年3月のダイヤ改正から、はやぶさ号とこまち号の併結列車についても、宇都宮〜盛岡間で320km/h運転をするようになりました。盛岡でこまち号と別れ、はやぶさ号のみの単独列車となって、引き続き東北新幹線を下っていきますが、盛岡〜新青森間は整備新幹線の区間であるため、最高速度はなんと、たったの260km/h。60km/hも落ちるなんて・・・。

 盛岡でも新たな乗客を拾ったはやぶさ31号ですが、21:08着の八戸で、乗客がぞろぞろと降りていきました。盛岡〜新青森間の途中駅では、人口約23万人を抱える八戸市の駅である八戸駅が、最も主要な駅として位置づけられます。市の中心部へ行くためには、ここで八戸線に乗り換え、本八戸駅へと行く必要がありますが、新幹線の利用を伴う長距離移動で考えれば、八戸駅が市の玄関口です。

 八戸では多くの人が降りていきましたが、一方、乗ってくる人はほとんどありませんでした。次の七戸十和田でも、降りる人はいても、乗る人の姿は見受けられませんでした。そんなわけで、終点の新青森到着前には、ガラガラといっても差し支えないくらいの乗車率になっていました。背もたれが倒されたままの空の座席を見ると、いや〜お客さん減ったな〜と・・・[③]

 そして21:37に終点の新青森に到着[④]。はやぶさ31号として到着したE5系は、折り返しの列車には使用せず、回送列車となります。それもそのはず、新青森を出る上りの新幹線の列車は、もう13番線から21:46に発車するはやて98号しか残っていないんです[⑤]













 はまなす号が新青森発着であれば、このように、新幹線から(へ)乗り継ぐのにも大変便利なんですが・・・、機回しや回送の都合もあるのでしょう、東北新幹線が新青森駅までやってきてからも、はまなす号は引き続き、青森駅発着となっています。しかし、1990年代に、はまなす号が秋田まで延長運転されたことがあったのは、意外と知られていないかもしれません。

 というわけで、奥羽本線の普通列車に乗り換えて青森へ向かいます。その途中、新青森駅構内の通路に、北海道の絶景を用いたポスターが貼り出されているのを目にしました[①]。いいですね、これから北海道へ向かう者としては、このようなものを見ると、この後北海道で出会うであろう数々の絶景への期待が高められる思いがします。

 新青森〜青森間は、乗車券のみで、特急列車の普通車自由席に乗ることができます。となると、当然、こちらとしては特急列車に乗りたいものですが、はやぶさ31号に接続する青森方面への列車は、残念ながら、701系の普通列車です[②]。新青森から6分で終点の青森に到着します[③]


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