
東海道本線・山陽本線・宇野線・本四備讃線5031M 寝台特急サンライズ瀬戸号 (285系)

東京(22:00)〜児島(6:52)
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個室内① |

階段② |

品川駅通過③ |

横浜到着④ |

無限反射⑤ |

カーテン操作スイッチ⑥ |

椅子状態⑦ |

テーブルを展開する⑧ |

上段のベッドで⑨ |

E231系の普通列車を追い抜く⑩ |

熱海付近の夜景⑪ |

23:39、沼津駅到着⑫ |

ただ静かに、光が後ろへ流れる⑬ |
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車内へ入り、本日のお宿である、7号車1番個室に来ました[①]。この部屋は「1人でも2人でも使える」、B寝台個室シングルツインで、今回はこれを利用することにしました。過去7回、サンライズ瀬戸(出雲)号に乗車していますが、シングルツインを利用するのは今回が初めてです。
そして部屋に入り、荷物の整理などをしているうちに発車メロディが流れ、22:00、サンライズ瀬戸・出雲号は、定刻で東京駅を発車しました。これから児島駅まで、8時間52分の寝台列車での移動の始まりです。
今回はバースデイきっぷを使って四国を旅行するわけですが、サンライズ瀬戸号には終点の高松までは乗車せず、途中の本州の児島駅で下車します。まぁ、結局は後続の列車で高松へ行くのですが、せっかくグリーン車も利用できるバースデイきっぷ。児島〜高松間は、まだ乗ったことがない、快速マリンライナー号のパノラマグリーン車で移動することとしています。サンライズ瀬戸号に児島までしか乗らないのは、そのためです。
発車後しばらくして流れた車内放送では、「姫路」「岡山」「児島」「坂出」などの遠い地の駅の名が読み上げられ、寝台列車に乗っていることとも相まって、まだ旅は始まったばかりですが、何とも言えぬ旅情を感じました。
寝台列車といっても、サンライズ瀬戸・出雲号は”電車”の285系による運転。電車らしい滑らかな加速で東京駅を後にした列車は、22:23に、最初の途中停車駅、横浜駅に到着しました[④]。横浜から乗車する人の姿も何人か見られました。
その後、自室に戻る前にちょっと洗面台をのぞいてみたところ、左右にある2つの洗面台がちょうど向き合う形になっていたので、[⑤]番の写真のように、鏡に映る像は無限に反射し続けていました(笑)
ここでちょっとした情報を。285系のシングルツインの下段のベッドは、実は三分割されていて、真ん中のクッションを取ることで、下段を向かい合わせの座席にすることができます[⑦]。([①]番の画像で背もたれにしているのが真ん中のクッションです)
また、そのようにして下段を座席状態にすると、窓側壁面にある展開式のテーブルの利用ができるようになります[⑧]。座席状態への転換は、朝と寝るまでが長いサンライズ出雲号では特に、展開式テーブルは2人で向かい合って食事をするときなどに役立ちそうです。
検札も済んだので、車窓でも見ようかという場面。シングルツインには上下2段のベッドがあるので、どうせ車窓を見るなら、視点が高く、見晴らしの良い上段のベッドの方が良いに決まっています。というわけで、階段[②]を上り、上段のベッド[⑨]へ向かいます。
下段と上段を比べてみると、視点が高いぶん、やはり上段の方が下段からよりもよく車窓が見えますね。上段ということで、もしかしたら下段よりも揺れが大きく感じられるかもしれませんが、もしそうなら、車窓を見るときは上段で、寝るときは下段で、と使い分けると良さそうです。
横浜を出て東海道本線を下って行くうちに、徐々に車窓も明かりも少ない郊外の風景へと変わっていきましたが、熱海が近づいてくると、少しずつ明かりが増えてきました[⑪]。23:21に到着する熱海では運転士の交代が行われ、JR東日本の運転士からJR東海の運転士へと替わります。
熱海からはJR東海区間へ。熱海を出てから最初に停車する沼津には、23:39に到着します[⑫]。沼津発車後に、歯を磨くために、一旦部屋から出て、洗面所へ行きました。シングルツインはデッキのすぐ隣にあるので、乗降や洗面所、便所への行き来には有利です。
さっさと歯磨きを済ませて個室内に戻り、階段を上って上段へ。胡坐をかきながら、もう暫く車窓を見ます。残念ながらこの晩はちょっと曇っていて見られなかったのですが、快晴だと、車体の形状に沿って湾曲した大きな窓の向こうに見える星空が本当に綺麗です。うーん、見たかったなぁ・・・。
窓越しに見えるのは、夜の闇の世界。個室内には列車の走行音だけが聞こえ、誰もうるさくしなければ、誰に気を遣う必要もありません。ただただ、照明を消した個室内から窓越しに広がる夜景を楽しめばいいんです。
広がる闇の世界を切り裂いて列車が向かうのは、”朝”。夜から逃げ、朝を出迎えに行くかのように東海道本線をひた走るサンライズ瀬戸・出雲号。私も、明日(まぁもう日付が変わっているので、正確には今日なんですが)に備えて、そろそろ就寝しようかと思います。
窓の向こうではただ光が後ろへと流れるだけ[⑬]。框に置いたお茶のふたを開け、ちょっと一口。電動カーテン[⑥]を(なぜか上段のベッドはカーテンが電動)操作して、窓の向こうの光を断ち切れば、我が個室は真っ暗に。では、ここらでおやすみなさい・・・。
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