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一応、出発前に天気予報は見ておいて、新庄辺りは雪だというのは知っていました。
いやしかし、まさか吹雪だとは思いませんでしたよ!(雲と雪の表示でしたから!)
こちらは暖房が効いた車内にいるので、この吹雪を何とも感じませんが、今外を歩いている人たちにとっては、これはたまったものではありませんね。
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真冬の東北旅行をしているかのような気分のまま、列車は新庄駅近くへ。
進行方向左側に、横手・大曲方面への奥羽本線の線路が見えてくると、列車はもう間もなく終点の新庄駅。
仙台駅からの約3時間の移動も、もうすぐ終了です。
しかし車内の雰囲気は、新幹線が終点に着くときに、車内の乗客が無言で下車の支度をするような「殺伐とした」ものではなく、皆名残惜しそうにしている、寂しげな中にもどこか「楽しかった」といった感のあるものでした。
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そして12時28分、終点の新庄駅に到着。
車内から出た瞬間、冷たい空気が針を持ったかのように顔や手に突き刺ささります。
暖房に慣れて体中が温まっていたために、その冷たさも尋常ではありません。
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隣の4番線には、秋田方面の701系の列車が停車中でした。
仙台近辺で運用されている701系は全車ロングシートですが、秋田近辺で運用される、桃色の帯を巻く701系はセミクロスシートとなっています。
しかもクロスシートのところは、窓側の壁に折りたたみ式のテーブルがあるので、飲食するのも楽です。
そういったあたり、仙台地区のものよりも旅行者向けの仕様と言えそうです。
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リゾートみのり号が到着した5番線のホームの柵には、リゾートみのり号が描かれた幕がありました。
前のページでも書きましたが、陸羽東線の結構な数の駅に、このようなリゾートみのり号を宣伝するような旗や幕(瀬見温泉駅は板でしたね)がありました。
快適なリゾートみのり号に乗車しているだけでは感じづらいですが、陸羽東線の正体はローカル線。
やはり活性化や利用客の確保は喫緊の課題であり、その鍵としてリゾートみのり号があるようです。
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新庄駅の構内には、「芭蕉丸」と名付けられた小さな帆船がありました。
松尾芭蕉は、「おくのほそ道」を書く旅で新庄を訪れているので、その関連でしょうかね?
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駅舎の外に出ていられる時間が新庄駅ではあるので、駅舎の外に出てきましたが、出ると同時に「あれ?」
というのも、先ほどリゾートみのり号に乗車していた時には、とんでもなく吹雪いていたのが、いざ新庄駅で下車して駅舎の外に出てみると、雪はおろか雨すらも降っていません。
猛吹雪の中を歩いてみたいという気もしていたので、ちょっと残念。
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駅舎はガラスが多用された近代的な出で立ち。
奥羽本線が新庄まで標準軌化されたことに合わせて、この駅舎の使用が開始されました。
つばさ号が走る奥羽本線の福島〜新庄間の駅で、つばさ号の停車駅となっている駅は、福島駅を除く全ての駅が、つばさ号の乗り入れ&標準軌化に合わせて、駅舎が改築されています。(全てが乗り入れと同時にではないけど)
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雪も雨も降っていませんが、駅前には雪はちゃんと積もっていました。
当たり前と言えば当たり前ですが、新庄駅に出入りする人で、この積もった雪を気にかける人はいません。わざわざ写真まで撮影していた私は、周囲からは変な人に見られていたのかも・・・(笑)
まぁしかし、もしも私が新庄に住んでいたなら、当然この雪を珍しがったりして気にかけることはまずないわけで、茨城に住んでいるからこそ珍しがるわけですね。
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バスにも「芭蕉号」の札(名前?)が。
それだけ松尾芭蕉というのは、新庄とゆかりの深い人だったようですね。
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さて、上の画像にもう写っていますが、雪がまたちらちらと降ってきました。
体に付いた雪が融けて水になり、服やリュックが濡れるというのは避けたかったので、ここで持参の折り畳み傘を展開。
この旅の出発前に見た天気予報では、新庄は雪が降る予報が出ており、それを見越して持ってきましたが、例え悪い予報が出ていなくとも、ふと天気が崩れるというのは十分にあり得ますから、荷物になっても折り畳み傘1本くらいは持っていく方が良さそうですね。
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それから約7分後。
リゾートみのり号の車内で見ていたような、とんでもない量の雪が降ってきました!
4月近くにもなってこれほどの雪が降るというのは、さすがに雪国の新庄でもほとんどないのか、駅に出入りする人はみな口々に「うわぁ〜!」とか「すご〜い!」などと言っていました。
その中には、哀れにも傘を持っていない人も多く、駆け足で駅舎に入ったり、駅舎から出て行ったり・・・。
それでも決して転ばないのは、やはり雪に対する「慣れ」なのかな?
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唯一救いだったのは、この大量に降ってくる雪が、湿雪ではなく乾雪だったことでした。
湿雪だと服に付着した瞬間に融けていき、あっという間に服がずぶ濡れになってしまうこともしばしばですが、乾いた乾雪だったおかげで、服や靴についても雪がそのまま残ってくれ、あまり濡れずに済みました。
(残った雪を軽く手で払うだけで、雪は簡単に落ちていきます)
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あまりの雪の降り方に、路面に積雪してしまう可能性が出てきたのか、ついに路面に埋め込まれたスプリンクラーが作動しだしました。
この万全な雪対策、まさに雪国ならではのものだと言えますね。
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