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 気仙沼駅にやってきました。気仙沼線と大船渡線が接続する駅で、後者については、一ノ関〜当駅間は鉄道、当駅〜盛間はBRTによる運行となっています。ホーム上の屋根から吊り下げられている案内標に目をやると、「大船渡線BRT」や「気仙沼線BRT」といった表記が、シール貼りではなく、直に印刷されての表記となっていて、BRT化が正式決定したことを実感します(まあ、その決定前からシールではなかったはずですが)[①]

 3月26日のダイヤ改正で北海道新幹線が開業することを知らせるポスターが掲示されていましたが、宮城県内にある気仙沼駅でありながら、なぜか盛岡支社版のものが掲示されていました[②]。対函館の所要時間は、盛岡からと新青森からのものだけが書かれていて、仙台からのものは書かれていません。その下にある、奥羽本線がどうとか、特急つがるがどうとかも、この辺りにはほとんど関係がないと思いますが・・・。

 JR東日本のBRTでは、運行状況を表示するロケーションシステムが導入されていて、各駅(停留所)にあるモニターで、現在の運行状況を随時確認することができるようになっています[④]。バスとしては誤差の範囲と言える5分程度の遅延でも、画面上にはきちんと「5分遅れ」などと表示されるので、利用客としてはありがたいことです。なお、このシステムは、大船渡線の鉄道部分にも導入されています[⑤]

 一ノ関〜大船渡間では、土曜・休日を中心に、キハ100系のジョイフルトレイン、「POKEMON with YOU トレイン」を使用した臨時快速列車、ポケモントレイン気仙沼号が運転されています。そんなこともあってか、駅舎入り口のすぐ脇には、ピカチュウの記念撮影用の置物があります[⑥]。明日、気仙沼〜一ノ関間を列車(普通列車)で移動しますが、ポケモン〜号って、大人が1人で乗っても恥ずかしくない列車なのでしょうか?

 市名でもある「気仙沼」を冠する駅ですが、市街地からは外れており、駅前は、ホテルがあるくらいで、賑わいはありません[⑦]。駅舎は、2012年に改装が行われたばかりのもので、このとき、屋根上の絵を描き直したり、入り口に三陸海岸の岩を模したという門が設置されたりしました。なお、「気仙沼駅」の「仙」の「山」の部分は、錨によって表現されています[⑧]

 今私が使っている乗車券は、〜柳津<気仙沼BRT>気仙沼<大船渡>一ノ関<東北>花巻・・・という経路のものです。今日の最終目的地は大船渡ですが、気仙沼〜大船渡間は、その乗車券に含まれていないので、券売機で切符を購入します。そうして出てきたのは、「BRT気仙沼→BRT大船渡」と表記された、マルス券サイズのものでした[⑫]。駅名に「BRT」が冠されているほか、なぜかエドモンソン券ではありませんでした。

 19:25発の盛行きに乗車します[⑬]。大船渡線の鉄道部分の列車と共に、LEDの発車標にBRTバスの時刻が表示されています。このようにすることは、7ページの下部で記した「鉄道時代と変わらぬ感覚で扱う」ことのひとつと言えるでしょう。
















 改札口を通り(「BRTご利用の方は自由にお通りください」とのことでしたが)、2番線にやってきました[①]。そこにあるのは明らかにバスですが、ここは駅のホームです。2番線から発車すると案内され、道路から一段高くなった場所、即ちプラットホームがあります。一方で、視線を4番線に向ければ、そこにはキハ110系がいます[②]。現在の気仙沼駅では、道路と線路がひとつのホームに同居するという、極めて珍しい状況が見られます。

 これから乗車する大船渡線BRT121便は、観光型BRT車両「海」によって運転されます。いわば、BRTにおけるジョイフルトレイン、でしょうか。最新のニュースや鉄道運行情報が表示されるモニター(これは一般型車両にもあります)のほか[③]、観光名所を案内するモニターがあります[④]。座席は、バスでありながら、鉄道のようなボックスシートも配置しており[⑤]、低床部の座席は、全て海側を向いています[⑥] [⑦]

 このほか、屋根にはサンルーフもあり、観光型車両として、一般型の車両とは大きく異なる内装を持っています。

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