当たり前と言えば当たり前ですが、「島」と言っても、純粋な円形をしているわけではないので、島の外周を通る道は、右に曲がったり左に曲がったりします[①](もし円形なら、ずっと同じ方向に曲がり続けることになりますね)。また、場所によっては、軽自動車のエンジンを唸らせるような勾配の坂もあり、島の外周の道は、意外と変化に富んでいます。
次に訪れたのは、仙法志御崎公園です。仙法志御崎公園は、島の外周の道から外れた、ちょっと下に下ったところにあり、ここからも、先ほど訪れた沓形岬公園と同じように、雄大な海を眺めることができます[②]。海水の長年の浸食によって形成されたのであろう特徴的な形の岩々が、この公園の見どころのひとつです[④]。「滑らかさ」とは無縁の、針山のような形をしています。
ここで、どこからかやってきたカモメと出会いました[⑤]。向こうからやってきたくらいなので、相当人馴れしているようです。ちょうどこのとき、ツアーバスの一行もやってきていましたが、そのバスガイドの方曰く、カモメとウミネコは足の色で見分けられるそうで、足の色は、カモメの場合はピンク色、ウミネコの場合は黄色であるとのことでした。
人工的に作ったような池のようなものがありましたが、これはいったい何でしょうか[⑥]。池の中をのぞいてみると、なんとゆったりとアザラシが泳いでいます[⑦]。池と言っても、海から隔離された閉鎖空間ではなく、海とは水的に繋がっているので、海にいる野生のアザラシが、自分からこの池に入ってきたようです。池の近くの売店では、アザラシの餌が売られているので、「人がいるから餌をもらえる」と思って入ってきたのでしょう。
ちなみに、時々アザラシの餌をカモメにやる観光客がいるらしく、バスガイドの方のお話によれば、それで味をしめたカモメが、人から餌をもらうために寄ってきているのかもしれないとのことでした。なお、カモメは誰からも餌をもらえませんでした。
次に、オタトマリ沼という沼に向かいました[⑩]。利尻富士町にある鴛泊フェリーターミナル前を出発した後、ずっと左回りに島の外周の道を走っていましたが、利尻町を抜け、再び利尻富士町に戻ってきたようです[⑪]。
奥に森、さらにその奥に利尻山を控えるオタトマリ沼は、快晴であれば、沼の水鏡に利尻山が映っているという絶景を見ることができるのでしょうが、運悪く、利尻山の頂上付近にだけ雲がかかっているという状況だったので、どうもすっきりしない水鏡になってました[⑫]。ただ、それでも、沼の水面に逆さまになった利尻山がそっくりそのまま映っている光景は、素晴らしいの一言に尽きます。北海道版逆さ富士です。
オタトマリ沼には、軽食を提供するレストハウス[⑲]と土産物屋があります。島の地図を見てみると、オタトマリ沼は、鴛泊フェリーターミナルの180度反対側をちょっと過ぎたあたりのところにありました。島の約半分を回ったのでいったん休憩、ということで、レストハウスでソフトクリームを買って食べました[⑳]。ここでしか見られない絶景は、ソフトクリームのおいしさを、より一層引き立ててくれました。
その後、すぐそばにある土産物屋で土産を購入・発送しました。土産をじっくりと物色していられる時間があるのは利尻島しかなさそうだったということと、どうせ土産を買うなら、札幌や旭川で「北海道の土産」を買うよりも、利尻島で「利尻島の土産」を買う方がよっぽど旅の記念にもなると思ったので、利尻島で土産を購入することにしました。そのため、あまりにもベタな白い恋人は控えめにし、利尻島限定のクッキーを多めに買いました。
で、2000円以上の買い物をすると、通常は300円で提供されるソフトクリームを100円で購入できる割引券が進呈されるらしく、私も、その割引券を受け取る羽目になりました。なぜ「羽目」なのか? 言うまでもありません。ソフトクリームなら、先ほどレストハウスで食べましたが、割引券をもらった手前、それを使わないわけにもいかず、また使わないのももったいなくて・・・(ソフトクリームを出す売店は、土産物屋のレジの前にあります)。
まさか短時間のうちに2つもソフトクリームを食べることになるとは思いませんでした。まあ、甘いものは別腹なんですけどね。
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