米子駅に戻ってきました。さて、今日の宿へ向かいましょうか。今日の宿は、駅前からその姿が見え、駅から徒歩1分という近さを誇る米子タウンホテルです[②]。チェックインは15時からとのことだったので、少し時間を潰してからホテルへ向かいました。部屋はいたって平凡なものですが、案外部屋に用意されていないことも多い消臭剤(今時それはどうかと思うが)がきちんとあったのは嬉しい点です[③]。
・・・で、まさかこんな早いうちに1日が終わるはずはなくてですね・・・。倉敷〜伯耆大山間を結ぶ伯備線は、倉敷〜新見間は既に乗車が完了していますが、新見〜伯耆大山間については、まだその乗車を達成できていません。そこで、これから新見へ向かい、伯備線の残された未乗車区間を攻略してこようと思います。そんなわけで、ホテルで少し休憩して、再度米子駅へ戻ってきました[④]。
駅の売店に目をやると、「サンライズ出雲トラベルセット」が販売されていました[⑤]。この商品は、元々はサンライズ瀬戸・出雲号の車内で「タオルセット」として販売されていましたが、JR西日本の車掌の越境乗務が廃止された影響により、車内での販売が終了してしまいました。まさか米子駅の売店で見かけることになろうとは。なんだか無性に嬉しくなってしまい、2つ買ってしまいました。
ところで、いったいどのようにして新見への往復を行うのか。誰もが思いつき、かつ私も真っ先に思い浮かべるのは、特急やくも号での往復でしょう(この男は普通列車など使うはずもない)。事実、私もやくも号で往復しようと思い、旅程にもそのように入力していました。
しかし、「1か月前ちょうどに指定券をとらなかったけどまさか大丈夫だろうな」と思い、何気なくJRサイバーステーションを見てみると、ある気になる列車が表示されました。その名は、「サンライズ出雲92号」[⑥]。8月11日・15日のみに運転された、サンライズ出雲号の増発列車です。
米子〜新見間でサンライズ出雲号に乗るという発想など全くなかったので、その存在は全く意識されていませんでしたが、偶然にも、「伯備線の未乗車区間を乗る日」が、8月15日でした。しかも、この旅は本当は1週間遅れで(8月20日〜の予定だった)行われる予定で、とある事情から1週間前倒しになったため、今日がサンライズ出雲92号の運転日と重なったのは、本当に全くの偶然でした。
定期の上りサンライズ出雲号は米子19:56発で、これに乗って新見への往復を行うのはちょっと無理がありますが(時間帯的に遅すぎる)、サンライズ出雲92号は米子16:38発。比較的早い時間帯で、ホテルでちょっと休憩してから向かうのにちょうど良い時刻。やくも号で単純に往復するのはつまらないですし、これはサンライズ出雲92号を利用するべきではないか?との思いが湧いてきました。
お金についても、寝台でも利用しようものならばとても高くつきますが、ノビノビ座席ならば、やくも号の指定席と同価格です。しばらく迷い、何日か何の指定券もとらないままに日数が過ぎましたが、数日後、結局サンライズ出雲92号の米子〜新見間のノビノビ座席の切符を購入しました。
なお、「短距離の利用は長距離客に迷惑ではないのか?」とのご質問が飛んできそうなので、ここでお答えいたしますが、実は私もそう考えていて、最初はノビノビ座席の切符の購入をためらっていました。ノビノビ座席は一部の区間だけでも発券されれば全区間が埋まったことになる(米子〜新見で発券されれば、出雲市〜東京の全区間で発券された扱いとなり、同じ区画で岡山〜東京などでの利用はできない)とも聞いていましたしね。
ところが、JRサイバーステーションで空席検索をかける際、「米子〜新見」や「出雲市〜松江」などでは”△”表示になる一方、「岡山〜東京」や「出雲市〜横浜」などでは”×”表示になることに気がつきました。もし、一部の区間だけでも発券されれば全区間が埋まったことになるならば、米子〜新見・出雲市〜松江などでも×になるはずです。
それが△になるということは、ノビノビ座席は普通の座席車と同じように区間ごとでの発売となっており、同一区画での複数人の利用が認められているということに他ならないはずです。規定が変わったのでしょうか?(というか、そもそも一部の区間だけでも〜の話が嘘だったか?)
ともあれ、私のような短区間利用は決して迷惑にはならないものであると確信したので、「誰も乗らない”余っている区間”を有効活用してJR西日本にお金を落としているわけだ」と解釈して、ノビノビ座席の切符を購入するに至りました。
前置きが長くなりましたね。それでは、「臨特」、米子16:38のサンライズ出雲92号に乗車して新見へ向かいましょう![⑦]
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