福岡県北部は、路線が入り組んでいて、複雑な路線網を形成しています[①]。もっとも、一昔前までは、行橋〜田川伊田間の田川線、直方〜田川伊田間の伊田線、金田〜田川後藤寺間の糸田線(以上は三セク化)、吉塚〜筑前勝田の勝田線(バス転換)・・・その他多数など、福岡県北部には、更に多くのJR線(国鉄線)がありました。路線網は、これでも相当簡素になったものです。
雨が降るのではないかと心配していましたが、案の定、ソニック48号に乗車しているときから雨が降り始め、小倉駅は大雨となっていました[②]。こんな雨の中で次の列車に乗車しなければなりません。次に乗るのは、18:21発の日田彦山線直通の添田行きです[③]。
発車の4分ほど前になって、ようやく添田行きのキハ40系がやってきました[④]。日田彦山線は城野で分岐する路線ですが、城野始終着の列車はなく、全ての列車が小倉まで乗り入れてきています。小倉〜城野間においては、日豊本線の増発列車の役割も兼ねています。
雨が降りしきる小倉駅を後にして、ソニック48号で辿ってきた日豊本線を逆戻りしていきます。雨の中をやってきたのは、813系による門司港行きの準快速列車でした[⑤]。JR西日本の新快速、JR東海の特別快速など、JRグループには、通常の快速の上を行く種別が存在していますが、JR九州には、準快速という、通常の快速にやや劣る列車のための種別が用意されています。
終点まで各駅に停車していく971Dは、まず西小倉に停車します[⑥]。屋根がかかっていない部分の状況を見てみるだけで、この雨の激しさがお分かりいただけることかと思います。当然、そんな部分には誰も行かないため、列車に乗車しようとする人は、皆屋根の下にいます。今日は屋根がかかる部分の車両が混み合いそうですね。
日田彦山線の起点駅、城野に到着[⑦]。ここで降りてしまう人もそれなりにいます。城野を出て4つ目の駅、石原町では、小倉行きの普通列車と列車交換[⑧]。ここは、1日に1本だけ運転される日田彦山線唯一の快速列車、添田発小倉行き快速列車の停車駅にもなっています。
時間帯的に言って、もう後は暗くなるだけ・・・と思っていましたが、空が少し明るくなってきました[⑨]。しかし、晴れているわけでもないのにやけに黄色い空という、なんだか不気味さの漂う空模様。空が明るくなったといっても、雨は相変わらずの本降りです。
採銅所では4分停車し、また小倉行きの普通列車との列車交換を行います[⑩]。「採銅所」という駅名がついていますが、この辺りで主に採れていたのは石灰石であり、銅がたくさん採れていたというわけではないようです。当地と銅の関係で言うと、8世紀ごろに、東大寺の大仏を建立するためにこの地の銅が使われていたとされている程度で、戦前や戦後に銅の採掘が盛んだったということではないようです。
19:26、下車駅の田川後藤寺に到着[⑪]。この駅から次に乗る路線の名前とその結ぶ区間がすぐに思い浮かぶ方は、JR線の事情に相当精通されている方でしょう。次に乗る路線は、私の中では、「JR線で1番地味な路線」となっている路線です。
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