意気揚々と岩国行きの普通列車に乗り込んだのは良かったんですが、発車しない・・・。14:13になっても発車しない・・・。「もう間もなく発車します」「順次運転を再開いたします」といった放送を繰り返すだけで、一向に発車しない・・・。
14:00には三原〜白市間の運転が再開しているはずなんですから、14:13になりさえすれば、この列車も発車するのが筋というものです。そりゃあ、ダイヤの乱れはあるでしょうから、14:13きっかりに発車することはないかもしれませんが、5分経っても、10分経っても、15分、20分・・・。発車時刻をはるかに過ぎているのに、357Mは、三原を発とうとしません。
もし定刻で発車していれば、広島には15:28に到着しており、その後乗車する予定の広島16:00発の快速みよしライナー号に間に合う計算です。当初の予定では、途中の中野東駅でいったん下車する予定でしたが、それを無視すれば、広島駅で30分の時間をとりつつ、当初に予定した通りの旅程に軌道を修正することができます。しかし、どうもそれは無理そうですね。
運転室に指令からの放送があれこれ流れていましたが、結局、14:40ごろになって、ようやく列車は三原を発ちました[②]。高架駅となっている三原を発車し、2.5km/h/sの加速度を活かして、列車は見る見るうちに加速・・・しませんでした。
運転こそ再開しているものの、徐行運転の指令が出てしまっているようで、列車は全く速度を上げようとしませんでした。遅い、とにかく遅い。線路際にやってきた沼田川を見てみると、平時の川を知らない者でも分かるくらいの増水が確認できました[③]。これほどの増水が起こっているくらいですから、三原〜白市間は、やはり相当の豪雨に見舞われていたのでしょう。
ある速度まで加速してはノッチオフ、しばらく惰性で走行して遅くなってきたらノッチオンという走り方を続けて、本郷、河内と停車。河内は三原の2つ隣の駅(でも三原から21.9kmで結構遠い)ですが、なんと1時間5分もの所要時間となりました。三原〜河内間の平均速度を計算してみると、その結果は、驚異の約20.21km/h。停車時間や加減速の分を考慮しても、終始25km/h制限がかかっていたのでしょう。
徐行運転は河内で終了し、そこから先は、普通の速度での運転となりました。その速度の差にはただただ驚くばかり。雨はすっかり上がっており、白雲の隙間からは、青空さえ覗いていました[④]。とはいえ、もう広島16:00発のみよしライナー号には間に合いません。そのため、ここで、当初の予定通りに中野東駅でいったん下車し、広島18:00発のみよしライナー号に乗車することとしました。
山陽本線の難所として知られる瀬野〜八本松、通称セノハチ。旅客列車の電車は、特にどうということなく駆け抜けていきますが、上りの貨物列車は、後部補機の支援を得てここを通ります。きつい勾配を走っているということは、列車の中からは分からないものですが、山と山の間の隙間を右へ左へくねりながら通過する様は、一大幹線・山陽本線らしからぬ「秘境感」があります[⑤]。
結局、中野東には、16:26ごろに到着しました[⑦]。1時間16分遅れでの到着です・・・。
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