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 夜の長万部駅[①]。ホームに設けられている屋根の長さは短く、また除雪は必要最低限の範囲内でのみ行っていて、列車の乗り降りには要しない場所は、例えホームであっても雪が積もっています[②]。北斗星号・カシオペア号の廃止によって、とりわけ長い編成の列車は来なくなりましたから、除雪すべき範囲は、以前よりも少し狭まったのかもしれません。

 特急列車の停車駅で、函館本線と室蘭本線が接続する駅でもある長万部。将来的には、北海道新幹線の駅が設けられることになっていますが、この時点では、まだその”気配”はありませんでした[③]。まだ「在来線の長万部駅」という雰囲気です。建設用の資材が積み上がっているとか、新幹線の構造物ができつつあるとか、そういったものは見当たりませんでした。

 2両編成のキハ40系が停車しています[④]。この列車は、19:28発の室蘭行きの普通列車です。長万部発室蘭行きとなると、東室蘭でスイッチバックが必要となりますが、東室蘭止まりとはされていません。定刻であれば10分の待ち時間でスーパー北斗19号に接続している列車でもありますが、車内に人がいるようには見えません・・・[⑤]


















 下りの貨物列車が通過します[①]。この列車は、ここから室蘭本線を経由して札幌方面を目指します。このまま函館本線を進み続けると、いわゆる”山線”に入りますが、同線は、線形が悪い上に線路規格が低いので、特急列車や貨物列車は、沿線人口や線形に恵まれた室蘭本線を経由します(その線路規格の低さゆえに、DF200形は、山線には乗り入れられない)。

 長万部を発着する普通列車の時刻表[②]。JR北海道のローカル区間の普通列車は、ダイヤ改正を経るたびに本数が減っていますが、主要な駅である長万部でも、この程度の本数しかありません。先ほど見たキハ40系は、19:28発の室蘭行きでしたが、この列車は、1日にたった4本しかない洞爺・東室蘭方面行きの普通列車のうちの1本でもあります。

 氷柱が伸びています[③]。北海道よりも雪が降る場所は、本州にもごまんとありますが、北海道よりも寒い地域というのは、だいぶ限られてきます。真の極寒を体験できるのは、やはり北海道なのです。といっても、ここは”所詮”長万部町なので、その寒さという意味では、まだまだ序の口といえます。内陸部に行けば、もっと寒いところが・・・。

 長万部駅構内[④]。スーパー北斗19号から下車した人は、他にも何人かいたように記憶していますが、もう皆どこかへ行ってしまったようです。また、19:28発の室蘭行きに乗りに行く人もいないようです。みどりの窓口がありますが、営業時間は18:15までとなっているため、窓口は閉まっています[⑤]。そして、旅客駅としては無人駅になります(運転要員の職員はいるはず)。

 駅前はひっそりとしています[⑥]。しかし、長万部町は、温泉が湧き出る街であり、町には温泉郷が形成されています[⑦]。今日は長万部で移動を終了するので、私も、ここにある宿泊施設のうちのどれかに泊まります。場所が場所なので、大きなビジネスホテルこそないものの、個人の旅館レベルも含めれば、宿泊施設の数には困りません。

 北海道新幹線がやってくるときには取り壊されてしまう現在の駅舎[⑧]。当初は、新幹線の駅は地上駅とする予定だったのが、線路によって町が東西に分断され続ける(現在はそうなっている)ことを懸念し、高架駅として造ることになりました。駅前にタクシーが待機していたところには、”特急停車駅らしさ”を感じましたね。

 カチンコチンに凍ってしまった路面[⑨]。こうなると、スーツケースを転がすのにはそこそこ便利なのですが、肝心の人間がかなり歩きにくくなってしまいます。普通の乾いた路面と同じ感覚で歩こうものなら、もう大事故です。ペンギンのようなよちよち歩きをするのが正しいとされていますが、私は、スケートのように滑りながら前に進みました。

 今夜は良い天気です。月と星がはっきり見えています[⑩]。長きに渡って続いてきたこの旅も、今日がいよいよ「最後のお泊り」です。その最後を飾るのにふさわしい夜空が現れてくれました。いかに小さな町といっても、星を眺めるにはちょっと街明かりが多いですが、明かりがないところに行けば、きっと素晴らしい星空を見ることができたことでしょう。

 長万部駅構内の遠景[⑪]。2面4線の構造をとる長万部駅は、その側線の存在等も含めて、主要駅らしい雰囲気に満ちています。今やってきた単行のキハ150形は、19:58着の普通列車で、小樽から来ました[⑫]。以前の古いダイヤでは、長万部着が19:42となっていて、ここで19:56発の上野行きの北斗星号に接続していました。

 函館本線は進路を北西に取り、室蘭本線は北東に取ります[⑬]。その配線は、室蘭本線の方が直線的となっていて、名実ともに、札幌方面〜函館方面におけるメインルートを担っています。










 ホテル四国屋に泊まります[①]。北海道ですが、「四国」です。”ホテル”と冠しているように、ここは旅館というよりかはホテルであり、洋室の設定もありますが、今日に至るまでに、全国各地のビジネスホテルで散々洋室に泊まってきたので、今回は「たまには和室もいいのでは・・・」ということで、和室を選んでみました[②]

 洋室は、ややもすれば狭苦しい空間にもなりますが(狭い入口。限られた室内空間。そして浴室の張り出し!)、和室は広々としています[③]。ビジネスホテルの洋室には、「シングルルーム」がありますが、旅館の和室で「シングルルーム」なんていうのは、聞いたことがないですね[④]。複数人で使うべき空間をひとりで使えば、やはり広々とするものです。

 部屋には、便所はありますが、風呂はありません[⑤]。使用されている便器は、便器メーカーとしてはややマイナーなアサヒ衛陶のものであり、そのロゴを見た瞬間、(自称)便器研究家の私は「これはっ」と思いました。






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