Page:8

※各画像はクリックすると拡大します。












 佐賀から特急かもめ12号に乗車しますが、乗るのは新鳥栖までで、その所要時間は12分です[①]。普通に考えれば、別に特急列車に乗る必要はない区間ですが、今後の旅程の都合上、”時間を稼ぐ”必要があるため、ここでは特急に乗ります。もっとも、佐賀〜新鳥栖間は25km未満であり、「JR九州・B特急料金区間・25kmまで・自由席」につき、特急料金はたったの300円です。

 佐賀〜博多間は、特急列車、それもとりわけ自由席に対する需要が非常に高い区間で、2018年3月のダイヤ改正で廃止されましたが、以前は、この区間では、指定席車両に自由席特急券で座っても良いという特例を設けていたほどでした。

 そんなわけで、列車は佐賀を発ちましたが・・・[②]、ここは客室内ではありません[③]。そう、今日の特急かもめ12号の自由席も実に大盛況で、座席にありつくことができなかった乗客が多数、デッキで立ちんぼになってしまいました。私もそのひとりとなり、結局、新鳥栖までの12分間、5号車のフリースペース兼携帯電話スペースに立ち尽くすことになりました。

 新鳥栖までの22.1km、かもめ12号はノンストップで突っ走ります[⑤]。計算上、佐賀〜新鳥栖間は、表定速度110.5km/hとなるため、加減速のことを考慮すると、ほぼずっとトップスピードで走り続けていると言えます。それゆえ、デッキに立っていると、台車の真上に近いということもあり、まあよく揺れること・・・。窓についたテーブルに身を預けないと、安定して立つことはできません。

 途中、残雪なども目にしつつ[⑥]、列車は2〜3分遅れで新鳥栖に到着しました[⑦]。ま、ある意味、「いつものことと言えばいつものこと」だとは思いますが。2年半前に長崎〜新鳥栖間で特急かもめ22号に乗ったときも、当たり前のように4分遅れでしたので・・・。









 新鳥栖からは新幹線に乗ります。10:54発のさくら547号に乗車し、熊本へ移動します[①]。なお、新鳥栖を発着する特急列車と九州新幹線の接続は、基本的には、特に考慮はされていません。時刻表での標準乗り換え時間は7分ですが、そのギリギリの時間しかなかったり、一方が着いた1、2分後にもう一方の列車が出て行ったりすることもあります。

 さくら547号は山陽新幹線から直通してくる列車であるため、N700系による運転です[②]。普通車指定席は2+2の座席配列でゆったりとしていることが特徴のこの車両ですが、熊本までは25分しか乗車しないので、さすがに自由席で十分です[③]。それに、特急かもめ号の定時性をアテにしていなかったから、というのもあります。さくら547号に乗り継げずに520円を無駄にした、なんてしたくありませんしね。

 列車を熊本で下車[④]。これで熊本県への訪問を達成しました。



















 熊本にやってきました[①]。新幹線の前後の駅は新○○駅となっていますが、政令指定都市にも選ばれている熊本市の代表駅たる熊本駅が、「新熊本」などとならなかったことは、大きく評価して良い点だと思います。

 九州はしばらくご無沙汰だった(2015年8月が最後)ので、前回の訪問から今回の訪問までの間に起こった出来事については、あまり知らないのですが、いつの間にか、「やませみかわせみ」なる”特急”列車が誕生していました[②]。まあ、その車両は、例によってキハ(1)47のようで・・・。これで乗継割引が効くなら、まだ乗車も検討しないではありませんが、JR九州に乗継割引の概念はありません。

 上述の通り、熊本市は政令指定都市であり、約75万人の人口がありますが、その割には、駅周辺の発展度合いはイマイチです[④] [⑤]。建物がそれほど密集していないこともそうですが、それ以上に、駅周辺を歩く人の少なさが目に付きます。それもそのはずで、熊本駅は、本当の市街地からはだいぶ離れたところにあり、街の中心(ここでは市役所とする)からは、直線距離にして2.3kmほどの距離があります。

 先ほど、「新幹線の熊本駅は、新熊本駅にはならなかった」という旨のことを書き記しましたが、そこには、良くも悪くも、熊本駅が密集した市街地の真ん中に位置していなかったことが作用していたのかもしれませんね[⑦]。もしこれが街中にあったら、いかに駅の前後で線路をグネグネ曲げたとしても、既存の熊本駅に新幹線が直接乗り入れることは難しかったでしょう。

 JR熊本駅から路面電車の熊本駅前駅の間には、相互を濡れずに移動できるよう、大屋根が整備されています[⑧]。雲をイメージしたとのことですが、私に限らず、それなりの人が「こいつはしゃもじだ」と思っているはずです。なお、この”しゃもじ”は、駅前の再開発工事に伴って解体される予定なので、見ておくのなら今のうちに。

 表口となる白川口(東口)の駅舎[⑩]。歩道橋へのエスカレーターと階段が、駅の入り口の眼前に来ているため、はっきり言って、駅舎を撮影するときには、これらは不都合な存在です。1958年竣工の白川口駅舎は、在来線の高架化完了と駅前再開発を機に建て替えられることとなっていて、この旅日記を書いている2018年10月現在では、既に駅舎本体の解体に着手し始めているようです。

 ・・・そういえば、いま書いたように、熊本駅の在来線は、高架化を行うことになっていましたね。2018年3月のダイヤ改正に合わせた完工を目指すということで、ここを訪れた2月時点は、まさに「高架化完了直前」でした[⑪] [⑫]。いま私が立っている4・5・6番線ホームは、2015年3月に先行して高架となったホームで、2018年3月に高架化される1・2・3番線ホームは、完成に向けて最後の仕上げが行われていました。

 高架化によって、在来線のホームは、新幹線のホームとほぼ同じ高さを手に入れました[⑭]。別に高架駅だからどうだということもありませんが、ひとつの事実として、全面的に高架化されている駅は、それだけで都市的とも、立派だとも見られるものです。


TOP                    10  11  12  13  14  15  16  17  18  19
20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31  32  33  34
35  36  37  38  39  40  41  42  43  44  45  46  47  48  49  50
51  52  53  54  55  56  57  58  59  60  61  62  63  64  65
66  67  68  69  70  71  72  73  74  75  76  77  78  79  80  81
82  83  84  85  86  87  88  89  90  91  92  93  94  95  96
97  98  99  100  101  102  103  104  105  106  107  108  109
110  111  112  113  114  115  116


DISCOVER どこかのトップへ

66.7‰のトップへ