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大雪に見舞われる青森駅[①] [②]。今回の旅の中で、降雪地帯は何か所も通ってきましたが、これほどにも激しい雪に遭遇したのは、これが初めてです。間違いなく、今回の旅の中でも一番の猛烈な雪です。 スーパーはつかり号として登場し、後に八戸〜弘前間のつがる号に転身し、そして現在の青森〜秋田間のつがる号に落ち着いたE751系[③]。6両編成×3本が製造されましたが、残存しているのは4両編成×3本で、余剰となった中間車両は廃車されました。かつて、青森駅には、多くの優等列車が発着していました。いまは、E751系の特急つがる号が、青森駅にやってくる唯一の優等列車です[④]。 つがる3号として到着した編成は、青森16:02発の特急つがる6号として秋田へ折り返していきます[⑤]。15:29着〜16:02発まで、30分ちょっとの折り返し時間がありますが、そうして動きを止めたE751系の車体に、空から絶え間なく降ってくる雪が、瞬く間に積もっていきます[⑥]。特に、屋根の上は平らですから、あっという間に”積雪”ができることでしょう。 青森駅の駅名標[⑦]。北を目指して伸びてきた奥羽本線と青い森鉄道線(東北本線)がここで合流し、そして共にここで終わります。これ以上北に向かおうと思っても、そこには津軽海峡の海があります。一方向にしか発車できない、”線路が途切れる駅”。それは、鉄路の最果てにやってきたことを知らせる目印として、旅人の旅情を大いに掻き立てます。 青森県そのものは、もう何度もやってきています。ただ、青森を真剣に観光したことがあるか?と聞かれると、ちょっと言葉に詰まってしまいます。ねぶた祭りも、奥入瀬渓流も、八甲田の樹氷も、どれもまだ見たことがありません[⑧]。あけぼの号が今でも残っていれば、あけぼの号に乗ろう→青森に行くことになる→じゃあ観光していこう・・・となったかもしれませんが・・・。 雪の粒がより一層大きくなってきました[⑩]。線路、列車、ホームの屋根、架線柱。雪が積もっていく先は、その対象を選びません。青森駅の跨線橋から見るこの眺めは、いつの季節であったとしても、背後のベイブリッジや頭端式の駅構造によって、青森駅らしい雰囲気を漂わせるに違いありませんが、青森駅は、やはりこの雪があってこそです。 向こうにあるベイブリッジがよく見えません[⑪]。あまりの大雪のために、視界がすこぶる悪くなってきました。雪は、架線を支える構造物の表面のような、ごく僅かな面積しかないようなところにも積もり上がっていきます[⑫]。関東を旅立ってからは、北へ向かうほどに寒く、そして気候が厳しくなっていきました。いま、私は、ゴールを求めて北へ走っている・・・。 青森駅の近くにある最もお手軽な観光スポット(鉄道ファン的に)といえば、なんといっても、青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸でしょう。かつて青函連絡船として活躍していた八甲田丸を、そのまま丸ごと博物館にしてしまいました[⑭]。本物の”船”として展示しているので、船体は海に浮かべられていて、中にいると、本当に揺れます。 |
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「青森駅」ではなく、ひらがなで「あおもり駅」と表記しているのが特徴的な青森駅[①]。冬期には、当然、多くの雪が屋根に降り積もっていくわけですが、それを放置するわけにはいきません。屋根が押し潰れたり、雪崩が起きたりする可能性があります。そこで雪下ろしをするわけですが・・・、その方法は、まさに「人海戦術」。何人もの作業員が屋根に上がり、雪下ろしに従事します[②]。 とてつもない量の雪が降る一方で、青森市は、人口27万人を擁する都市でもあります[③]。気温的な寒さこそ、それほど異常なものではありませんが(旭川市などは、「なんでこんな極寒の地に都市ができたのか?」と思うレベル)、年間平均降雪量は、日本の県庁所在地としては最も多く、また県庁所在地の中では、唯一その全域が特別豪雪地帯に指定されている街でもあります。 冬に雪国を運転するのは、雪国素人には難しいもの。冬場に頼りになるのは、やはり公共交通機関です[④]。いつでもどこでも安心というわけではありませんが、それでも、「その道のプロ」でかつ「雪を何度も経験してきた人」であれば、ある程度自信を持って己を預けることができます。雪が降る季節にレンタカーを運転するのは、私の中では禁則事項です。 16:02発のつがる6号に乗って、新青森に戻ります[⑤]。北海道新幹線が開業する以前は、新青森〜青森〜五稜郭(函館)に白鳥号があったので、青森駅を”一筆書きの経路”に収められましたが、現在は、北海道へ行くときに青森駅を一筆書きの乗車券に組み込むことは、どうあがいても不可能。ですので、新青森〜青森間は、やむなく”はみ出し乗車”を行いました。 車体を雪で濡らしたE751系[⑥]。水も滴る良い特急列車、でしょうか(笑) |
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青森を出る奥羽本線の列車は、その列車や行き先、種別に関わらず、全ての列車が新青森に停車します[①]。「どの列車に乗っても、新青森で新幹線に乗り換えることができる」というのは、利用客からすると、「これに乗っても良いのか?」と迷う必要がなくなり、ありがたいことと言えます。奥羽本線の列車であれば、どれに飛び乗っても良いわけです。 「は、それは特急列車でもか?」というと、その答えは「イエス」です[②]。青森〜新青森間では、特急列車も新幹線利用客の輸送を担うため、同区間に限り、乗車券のみで普通車自由席に乗ることができます。また、以前はそうではありませんでしたが、現在は、”全車指定席の快速列車(リゾートしらかみ号など)”も、乗車券だけで乗れます。 つがる号は1日に3往復しかないので、なかなか「乗車券のみで特急列車の普通車自由席をご利用いただけます」という恩恵に与ることができないのですが、今日は運が良かったです。もっとも、この車両には、ついさっきまで随分と乗っていたので、別に座席に座らなくてもいいわな、ということで、デッキで過ごしていましたが[③]。 列車の走行音の擬音といえば、「ガタンゴトン」ですが、雪が積もっている場合は、ちょっと違います[④]。その音が雪に吸収されてしまうのか、あるいは音が響くだけの空間がないということなのか、もっと軽くて、やや籠るような音がします。北国の鉄道旅は、その銀世界を目で味わうのはもちろんのことですが、ぜひ音にも注目してみてください。更に言うと、乗り心地も、夏とは少し違いますよ。 津軽線と分かれます[⑤]。かつては、ここを特急はつかり号・白鳥号・スーパー白鳥号が走り、盛岡・青森〜函館間を結んでいました。また、北海道を目指す夜行列車も、ここを通りました。今となっては、そのような優等列車は全く走らなくなり、普通列車のみでローカル輸送に徹するという、青函トンネルの開通以前と同じ状態に戻ってしまいました。 新幹線の高架橋が見えてきて、列車は新青森に到着します[⑥]。つがる号には、「新幹線に(から)乗り継ぐために、青森〜新青森間で乗る」という需要はもちろんありますが(というか、本来は、これは”おまけ”であるはずですが・・・)、新幹線から乗り継いで秋田方面へ向かう使い方も、当然にあります。新青森では、降りる人も多い一方で、乗る人もまた多数見られました[⑦]。 以前の八戸駅は、新幹線の延伸と共に、乗車可能な優等列車が消滅しました(北斗星号・カシオペア号の通過は残った)。新青森・青森は、北海道新幹線の開業によって、白鳥号とスーパー白鳥号は失われましたが、つがる号は生き延びています。新幹線があっても、在来線の優等列車がない駅というのは、やはり何か物足りないもの。広島や仙台を見ていると、そう思います[⑨]。 秋田へ向かって発車するつがる号をお見送り[⑩]。これまで、もう何本もの列車に乗り、そして下車駅で見送ってきましたが、本州以南で見送る列車は、これが最後となります。この言葉の意味することは、ただひとつ。次はいよいよ北海道への上陸です。 |
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