Page:12

※各画像はクリックすると拡大します。












 延岡駅にやってきました[①]。あのままにちりんシーガイア24号に乗り続けて、次の県庁所在地である大分市(大分駅)を目指すという手もありましたが、とある目的から、今日は延岡で夜を明かします。

 先ほどの佐土原駅と同様に、延岡駅にもJR貨物の駅がありますが、こちらはれっきとした貨物列車の発着があります。巷では、貨物駅で入換用に使われているDE10形が、新型のHD300形に徐々に置き換えられていっているようですが、延岡貨物駅で入換に使われているのはそのどちらでもなく、機関車でありながら2軸しかない、小型のスイッチャーです[②]

 延岡は旭化成の企業城下町であり、駅の利用者には、同社へ出張してくる用務客が多いと言います。駅前には、早速のようにビジネスホテルが鎮座していて、私も今日は駅前のビジネスホテルでお世話になります[④]

 来駅当時、延岡駅では、交流スペースや図書館を備えた複合施設の建設が行われていたため、駅舎はいかにも「工事中」といった導線と外観になっていました[⑤] [⑥]。ただし、この写真では分かりませんが、駅舎部分については、一足早く2017年8月上旬より、改装が済んだ新駅舎での営業を開始していて、宮崎県産の杉などを使った新しい空間に生まれ変わっています。

 駅の近くにいた野良猫[⑦]。まあ、野良猫に人懐っこさを期待するというもの酷ではありますが、そうやって人から逃げ回ってばかりだと、拾ってもらえも保護してもらえもしませんよ(かつてやけに人懐っこい野良猫を拾って飼い始めた経験談より)。









 今日の寝床は、ホテルルートイン延岡駅前です[①]。別にこれらのホテルに罪があるわけではありませんが、とりわけルートインや東横インについては、本当に日本全国どこにでもある、いかにもありふれたホテルなので、本来はできるだけ使わないようにしています(もっと小規模なチェーンや地場のホテルに泊まるのが好き)。

 しかし、いったい築何年が経過しているのか分からなかったり、公式サイトの写真からも”古さ”が伝わってきたりするような、「ご当地のホテル」などと比べると、こういった全国展開の大規模なチェーンというのは、どこの店舗に宿泊したとしても、一定程度の水準は保証されているという「安心感」があります[②] [③]。これはたしかに大きなメリットなのです。


















 今日延岡で宿泊する理由。それは、秘境駅として名高い宗太郎駅を訪れるためでした。ホテルに到着して一息ついたら、再度駅へと出陣し、19:32発の大分行きに乗車します[①]。延岡を拠点にすると、宗太郎駅を訪問するためには、朝のパターンと夜のパターンの2つがありましたが、滞在時間(夜の方が長い)と天気(明日は雨)を考慮し、今晩中に行くことにしました。

 延岡の次は北延岡です[③]。ここで帰宅中の高校生らしき客が1人降りていきました。その次の日向長井では、乗降は全くありませんでしたが、日向長井の次の北川では、3人の下車(いずれも高校生と思しき)がありました。「延岡〜佐伯間の普通列車を利用する人物とは、いったい何者なのか?」と思っていましたが、高校生の通学の足としては使われているようです。

 北延岡、日向長井、北川と続いて停車するのは市棚です[④]。その次が、目的地の宗太郎です。市棚では、列車交換のために3分停車するということだったので、ちょっとホームに降りてみました[⑤]。ホームから覗き込む窓越しにも、そのガラガラ度合いがよく分かります。それでいて、この列車は1両編成なわけですから、いかに乗客が少ないのか、という話です[⑥]

 1日3往復(当時)しか普通列車がない延岡〜佐伯間を通し、しかも1両で走っている列車ということで、まあ佐伯行きなのだろうと思ったら、実はこの普通列車、大分行きです[⑦]。佐伯で25分の停車時間がありますが、一応、直通の大分行きということになっています。1両の気動車が、立派な高架駅となった県庁所在地の駅に乗り入れる・・・。ちょっとした”萌え”が感じられそうです。

 普通列車しか停車せず、今やその本数も1.5往復となった(2018年3月のダイヤ改正で、延岡〜佐伯間の普通列車は、1日3往復→1.5往復に)市棚駅ですが、駅は2面3線の構造をとっていて、ちょっとした主要駅のような風格も漂わせています[⑨]。実際、同ダイヤ改正で廃止されましたが、以前は、市棚発着の区間運転の普通列車も設定されていました。

 市棚でも1人の降車があったので、ここで、大分行きの普通列車に乗っているのは、私ととある高校生の計2人だけになってしまいました[⑩]。市棚までの各駅では、下車こそあれど、乗車が全くない(まあ、考えてみれば、別に不思議ではない)ため、いつの間にか、乗客が計2人にまでなってしまいました。で、私は次の宗太郎で降りるわけですから、そうすると、この列車の乗客は1人だけに・・・。

 20:04に列車は宗太郎に到着しました。大分へ向けて動き出す列車を見送り、辺りに気動車のエンジン音も響かなくなってしまうと、宗太郎駅は、たちまち静寂に包まれるようになります[⑬]


TOP                    10  11  12  13  14  15  16  17  18  19
20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31  32  33  34
35  36  37  38  39  40  41  42  43  44  45  46  47  48  49  50
51  52  53  54  55  56  57  58  59  60  61  62  63  64  65
66  67  68  69  70  71  72  73  74  75  76  77  78  79  80  81
82  83  84  85  86  87  88  89  90  91  92  93  94  95  96
97  98  99  100  101  102  103  104  105  106  107  108  109
110  111  112  113  114  115  116


DISCOVER どこかのトップへ

66.7‰のトップへ