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シールがべったんべったんだった高松駅や丸亀駅とは異なり、松山駅の駅名標は、全ての要素が最初から印刷となっているようで、見た目の仕上がりが美しいです[①]。まあ、駅名標なんてものは、別にシールだらけだろうとなんだろうと、伝えたいことがきちんと伝わりさえすればそれで良いわけですが、見た目が綺麗であるに越したことはありません。 予讃線の特急列車は、松山で完全に分断されているため、この先も特急列車で移動する場合は、岡山・高松〜松山間のしおかぜ・いしづち号と、松山〜宇和島間の宇和海号を乗り継ぐ必要があります。その乗り換えは、対面による横方向ではなく、縦列停車による縦方向というもの[②]。2000系と8000系が同一の線路に停車することによって、このやや特殊な乗り換えが行われます[③]。 どことなく、かつての広島駅に似たような雰囲気の駅舎内[④]。しかし、松山駅には、広島駅とは異なり、自動改札機はありません。今でも駅員による有人改札となっていて、北陸三県への自動改札機の導入や、山陰への導入が行われた結果、全国で自動改札機が全くない都道府県は、ついに愛媛と徳島の2つだけになりました(2019年1月現在)。 ただし、愛媛は、伊予鉄道が自動改札機を運用していた時期があります(ICカードの普及に伴い、簡易読み取り機に格下げ)。 松山駅前の様子[⑤]。人口50万人超で、四国では一番の規模を持つ松山市ですが、JR松山駅は、中心市街地からやや外れたところに位置しているため、そこまで賑わってはいません。街の真の中心駅となるのは、伊予鉄道の松山駅です。JR松山駅から松山市駅へは、駅を出てすぐそこの「松山駅前」で発着する路面電車でどうぞ[⑥]。 四国最大の都市の代表駅である松山駅ですが、県庁所在地の代表駅でありながら、駅裏に松山運転所が鎮座するために、駅への出入り口が片側にしかありません。また、線路と踏切により、市街地は東西に分断されています(一応、駅の近くにも、一か所だけ道路がアンダーパスをしているところがありますが・・・)。 そんなわけで、現在、松山駅では、高架化に向けた準備が進められています[⑦]。松山駅を含む2.4kmを高架化し、市街地の踏切を一掃するほか、駅の南側に1.7kmの複線区間を整備します。このほか、高架化で形成される空間に路面電車を通し、その延伸を行うことも予定しています。もっとも、完成予定は2024年度と、もう少し先の話。この鳩のようにのんびりと待ちましょう[⑧]。 現在の駅舎は1953年に竣工したもの[⑨]。地上駅舎で、反対側とを結ぶ地下通路や跨線橋もないので、駅の裏側に住んでいる人たちは、こちら側に出てくるために一苦労しているようです。地図にもあるように、松山市の繁華街や市役所、県庁は、JR松山駅から少々離れたところにあり、市内相互の拠点間移動では、路面電車が一肌脱ぎます[⑩]。 松山からは、本州や四国の各都市へ向けて、多くの高速バスが運行されています[⑪]。名古屋行きのオリーブ松山号は、松山市街に停車するのみならず、その後三島川之江・坂出・高松、更には徳島でも客扱いを行います。一方、東京行きのドリーム松山号は、松山駅〜東京駅(800kmくらい?)を約11時間で駆け抜けます。いずれも、明石海峡大橋経由で本州に抜けられる恩恵を大いに活かしています。 さて、次の列車に乗り込みましょう。次に乗るのは、11:40発の宇和島行きの普通列車です[⑫]。 |
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11:40発の宇和島行きの普通列車は、キハ54形の単行列車です[①]。キハ54形は、北海道を旅するときによく世話になっていますが、北海道のものがセミクロスシート・耐寒耐雪仕様であるのに対して、四国のものはオールロングシート・温暖地仕様と、造りが全く異なります。つまり、四国では、キハ54形(キハ32形も)に当たると、その時点でロングシートが約束されます(私は気にしませんが)。 松山駅を発車しました[②]。「後ろ側の運転室の脇」という、ワンマン運転に対応した気動車における”お約束ポジション”を確保し、このまま下灘へと向かいます。こうして松山駅構内を眺めてみると、「県庁所在地の代表駅のすぐそこ」という一等地が、写真のように貨物駅や車両基地に使われているのは、まあややもったいないのかなという感もあります。 普通列車仕様とされたキハ185系[③]。経営基盤が脆弱で、できるだけ車両は大切に使いたいはずのJR四国でありながら、1992年には早速20両がJR九州に売却されたり、それでも持て余した車両が普通列車仕様(写真)となったり、しかしその後2両が特急仕様に復元されたり、トロッコの牽引車になったり、「四国まんなか千年ものがたり」に改造されたり・・・と、JR四国のキハ185系は波乱万丈です。 松山駅高架化事業に伴って整備された複線区間[④]。駅は、まだ高架の骨組みすらも見当たりませんでしたが、先ほども触れた「1.7kmの複線区間」は、先行して完成したようです。2018年3月のダイヤ改正からは、一部の列車において、この複線区間を活用したダイヤが組まれました。 市坪に到着[⑤]。路盤の色の違いに注目していただくと、このたび新たに整備された複線区間の存在がお分かりになるかと思います。この市坪駅は、プロ野球一軍公式戦の開催に対応した「坊っちゃんスタジアム」の最寄り駅でもあり、球場は、列車内からでもよく見えます[⑥]。プロ野球の公式戦が開催されるときなどには、特急の臨時停車も行われます。 現在は相対式2面2線の北伊予駅は、この松山駅高架化事業に関連して、2面3線に増強される予定です。これに伴い、現状よりも早いところから分岐が始まるようで、ここにも新しい線路が敷設されています[⑦]。現在は松山駅構内にある松山運転所が、北伊予駅の南側に移転するので、あるいは、この1線増える線路を活用して、北伊予始発の列車が設定されるかもしれません。 新しい車両基地は、北伊予〜伊予横田間に設置されます。県道214号線を潜り終わったあたりで分岐する線路は、移転後の松山運転所に繋がっていく線路です[⑧]。この時点(2018年2月)では、車両基地の方はまだまだ工事中で、屋根上を点検するための歩廊が一部出来上がっているのが確認できる程度でした[⑨]。 特急列車の停車駅にして電化区間の終了駅でもある伊予市に到着[⑩]。ここで5分間停車し、特急宇和海12号と行き違います。宇和海号の方が先に出て行くのですが、その最後尾の車両は・・・、おお、3月のダイヤ改正で定期運用を終了するTSEではありませんか[⑪]。最後に良いものが見られましたね(実際に乗れたことは1度だけある)。 |
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伊予市の次の駅、向井原の手前で、線路は高架となります[①]。向井原は、特急列車が走行し、伊予大洲・宇和島方面への短絡経路となる予讃線新線と、普通列車のみが走り、伊予長浜・海沿いを進んでいく同旧線とが分岐する駅です。前者はしばらくの間高架線が続いていきますが、後者はすぐに地上へ降りる・・・ということで、この列車は旧線を経由していく普通列車です[②]。 最高速度が85km/hに抑えられ、普通列車しか走らず、そもそも遠回りな経路をとってしまう旧線は、所要時間的には選ぶ意義がまるでありません。しかし、高野川〜伊予長浜間の約20kmの区間で継続的に展開されるこの海景色は、山を貫く新線経由では絶対に見ることのできない、JR四国を代表する絶景のひとつです[③] [④]。海なら、しおかぜ号でもう十分に見ましたが、いや美しいのなんの。 特に列車交換を行うというわけではありませんが、伊予上灘では3分停車します[⑤]。「お約束ポジション」でずっと立ちんぼなのも大変なので、いったんホームに出て息抜きを・・・。四国といっても、2月ともなれば、さすがに空気は冷たいものです。 伊予上灘の次は、下車駅の下灘です[⑥]。今日の最終目的地は江川崎ですが、松山12:27発の特急宇和海13号に乗っても、こうして一度普通列車で下灘に立ち寄っても、宇和島で乗り継ぐことになる予土線直通の列車は同じになる、ということで、暇潰しも兼ねて下灘駅にやってきたというわけです。列車の窓越しに見えるのはまさに”海”で、この駅の海への近さを感じます[⑦]。 |
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