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 磐越東線の郡山口は、そこそこの本数がありますが、その多くは小野新町行きです。郡山まで直通する列車は少なく、いま乗ってきた列車も、小野新町行きとして折り返すようでした[②]。郡山発の列車の行先は2種類で、いわき行きと小野新町行きのふたつだけです。

 磐越西線を走る719系の足回りには、磐越東線のキハ110系以上に、雪がびっしりと付着していました[③]。この先の会津若松方面は、雪がよく降るので、これくらいの雪がまとわりついているのには合点がいきます。

 駅構内に、側線が広大に広がっています[④]。あまりにも敷地が広いので、側線を跨いで東西を結ぶ自由通路の長さがえらいことになっています。東西方向への延長が終わっても、今度は南北方向への延長があるので、郡山駅東口(自由通路が終わる地点)から駅舎までは、都合270mほど歩かされることになります。

 主に磐越西線を走るイベント列車、フルーティアふくしま[⑤]。車内でスイーツを食べることに主眼が置かれた列車で、旅行専用商品として発売されます。同系統の列車として、八戸〜久慈間を走る「TOHOKU EMOITON」がありますが、あちらは2人以上でないと申し込めないのに対して、こちらは1人でも申し込みが可能です。

 「エスカレーター工事中」だそうですが、その部材は、通路の真ん中にドカンと置かれています[⑥]。写真にも写っているように、この仮囲いは、1か所だけではなかったので、正直、結構邪魔でした・・・。まあ、これ以外に適当な置き方もないのでしょうけれども。

 次に乗車するのは、東北本線の10:45発の新白河行きです[⑦]。2017年10月のダイヤ改正によって、東北本線は、新白河を境に運行系統が分断されることとなり、それによって誕生した行先です。2019年9月現在のダイヤでは、新白河を跨いで走る旅客列車は0本となり、必ず新白河での乗り換えを要することになりました。

 郡山から上り方面の各駅への所要時間を示す目安表[⑧]。安積永盛で水郡線が分岐していることが分かります。しかし、一番の見どころは何かといえば、もちろん”上野”の存在。上野駅まで4時間を要すると示されていますが、普通列車だけで上野まで行く人は、よほどのもの好きだけでしょう・・・。鉄道好きでも、青春18きっぷの利用でなければ、そのようなことはまずしません。

 主に磐越西線の列車が残していったと思われる”置き土産”[⑨] [⑩]。足回りに抱えていた雪が、停車中に落ちてしまったようです。かつて北斗星号やカシオペア号が運転されていた頃は、冬の上り列車が、東北地方で集めた雪を関東地方まで持ってくる様を「冬の風物詩」と呼び、上野駅構内にも雪が落ちていることがありました。

 福島行きのE721系と並ぶ701系が、これから乗る新白河行きです[⑪]。2両編成で運転されているばかりか、その運転方法はワンマンであり、あたかもローカル線かのようです[⑫]。ただ、一大幹線の東北本線といえども、現在の実態は、”ローカル輸送の集合体”とも言うべきものであり、強ち間違いではないかもしれません(全線を通す列車もありませんし)。



















 定期検査で郡山に入場していると思しきE657系の姿がありました[①]。手前は、ユニットでばらされたモハE657とモハE656の組み合わせ。客車や気動車とは異なり、電車は、先頭車両でもないところで分割することはあまりないので、検査のとき等にだけ見られる、珍しい姿と言うことができます。E657系は10両固定編成なので、なおさらです。

 さらにその向こうには、E231系の姿も[②]。直流専用のE231系が、交流区間の郡山で検査をすることはないので、恐らく、機器更新の工事を受けているのでしょう。これもまた、通常はまず見ることができない、珍しい光景です。

 詳細はよく分からないのですが、郡山総合車両センター〜郡山貨物駅間には、東北本線の上り線だけが高架化されている箇所があります[③]。下り線は地上に線路が敷設されているので、単線高架となっています。これの存在に加えて、郡山貨物駅内では、貨物駅の着発線の間を上り本線が単線で通り抜けているなど、このあたりは、かなり複雑怪奇な配線となっています[④]

 安積永盛に到着[⑤]。水郡線と接続する駅ですが、水郡線の列車は、全列車g郡山まで直通するので、ここを始終着とする列車の設定はありません。郡山〜安積永盛間は、水郡線の分だけ、ちょっぴり列車本数が増えているということになります。

 安積永盛を出て少しすると、頭上を東北新幹線の高架橋が越えていきます[⑥]。そして、それからすぐに、水郡線の線路が分かれていきます[⑦]。ほんの一瞬のうちに、2つの路線との出会い・別れがありました。

 下りの貨物列車とすれ違い[⑧]。長距離の旅客輸送が東北新幹線に移行した今、東北本線は、東海道本線と同じく、物流(貨物輸送)の役割の重要性が大きくなっています。中には、このまま北海道まで走っていく貨物列車もあるわけですから、本州内のみならず、本州と北海道の陸路による物流(トラックは無理なので)を担っているという意味でも、その存在は重要です。

 矢吹では雪が降っていました[⑨]。といっても、積もるほどのものではなく、列車の運転にも全く支障しないものでしたが。子供のころは、東北=雪という印象がガッチガチだったので、冬になれば、「福島県内はもう一面の銀世界なのだろう」と思っていましたが、実際には、もちろんそうではありませんでした。あの頃は・・・、無知かつピュアだったのです。

 泉崎は、単式1面1線のホームを2組運用しているという、少々変わった構成の駅です[⑩]。いま、白い柵が立てられている側には、一応まだ線路が残っていて、本当は2面3線なのですが、その中線に当たる部分の仕様を停止しているので、実質1面1線×2というわけです。

 向こうの方の視界が悪いです[⑪]。先ほど矢吹で遭遇した雪雲が、山の方に流れていったのでしょうか。こちらの雪は止みましたが、ちょっと離れたところでは、見通しが遮られるくらいの雪が降っている・・・。ひとつの視界の中に2つの天気が混在するというのは、面白いことです。逆に、もしあの雪の中にいれば、ちょっと離れたところでは雪など降っていないということには、気が付きようがありません。

 白河でE531系を発見[⑫]。交流と直流が混在する、常磐線・水戸線専用車両として長らく運用されてきましたが、黒磯駅構内の完全直流化=黒磯〜高久間にセクションを移設により、東北本線での運用が誕生しました。E531系を常磐線・水戸線に導入し、玉突きでE501系を東北本線に持っていくのではなく、東北本線に直接新製導入されました。

 しばらくどこかへ行っていた東北新幹線と再会すると[⑬]、列車は終点の新白河に到着します[⑭]


















 終点駅でもないのに、駅名標の隣の駅が、片方にしかありません[①]。その理由はこれです[②]。東北本線の運行系統が新白河で分断されたことは、先ほど言及致しましたが、これに伴い、新白河駅の中線が、車止めによって、7番線(白河方面)と6番線(黒磯方面)に分かれました。一方向への出入りしかできないがため、このような駅名標になったというわけです。

 いま、列車は、7番線に到着しました。これが白河方面の列車が発着するところです。そのままホームを50mほど歩くと、黒磯方面への列車が発着する6番線に辿り着きます[③]。四国の松山駅では、宇和海号としおかぜ・いしづち号が同一の線路上で縦列停車を行いますが、新白河駅では、車止めを挟んでの縦列停車が起こります。

 とはいえ、当然のことながら、新白河駅構内をスルーする配線が消えてしまったわけではありません[⑤]。もしそれがなくなってしまうと、貨物列車の運転が不可能になってしまいますからね[⑥]。そういうわけで、現在、新白河駅を貫く5番線・8番線は、もっぱら貨物列車の通過線として機能しています[⑦]。2019年3月のダイヤ改正までは、白河〜黒磯間を結ぶ列車が1往復あり、それも使用していました。

 東北本線の運行形態の変更を知らせる案内[⑧]。以前は、黒磯駅構内に直流ホームと交流ホームの両方があり、直流専用車・交流専用車双方の乗り入れが可能でしたが、完全直流化に伴い、701系等の車両が入れなくなりました。それでも、それらを単純にE531系に置き換えていれば、以前の運行形態を崩さずに済んでいたのですが・・・、まあ、お金の都合等もあって・・・。

 地面には、基本的に雪はありませんでしたが、日陰になる場所等には、残雪がありました[⑩]。これぐらいであれば、普通の運動靴でも何ら問題はありませんが、やがて、足を踏み出す場所のどこもが雪まみれという地帯にも進んでいきます。

 西口駅前の様子[⑪]。新幹線が通る駅の駅前ではおなじみの東横インが鎮座しています。隣は白河駅ですが、新幹線も通っているという意味では、こちらの方が主要な駅ということなのか、全国的なチェーンのホテル(東横イン、ルートイン、サンルート等)は、いずれも新白河駅前に店舗を有しています。白河駅前にはありません。

 西口駅前と新幹線ホームの間には、在来線の線路があります。そのため、西口からは、直接駅舎(新幹線の構造物と一体化したもの)に入ることができません。三角形のこぢんまりとした建物は、いわば西口駅舎ともいうべきものですが、実際には、自由通路と階段・エスカレーター等があるだけで、いわば”ハリボテ”です[⑫] [⑬]


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