◆2月10日◆
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※各画像はクリックすると拡大します。












 昨晩は、延岡に到着した時点で既に夜だったので、あまり街の様子が見えていませんでしたが、一夜明けて、延岡がどのような街並みであるのかが分かりました[①]。延岡は、宮崎、都城に続いて、宮崎県第3位の都市であるとされる街ですから、一定程度の集積を持った市街地が形成されていることが分かります。

 実は、宗太郎駅への訪問は、当初は、今日の朝に行う予定でした。結局、天気や滞在時間との兼ね合いを踏まえて、それは昨晩のうちにと前倒しされましたが、その名残から、本日の「出発」は、かなり遅めに設定されています(宗太郎から帰ってきて、ホテルで朝食を食べ、少し休憩をし、そのうえで出発する予定だったため)。

 そんなわけで、9:40頃になって、ようやくホテルをチェックアウトしました。そしてやってきたのは延岡駅、ではなく、宮崎交通の「延岡駅前」[②]。延岡駅から所定の列車に乗ると、10:00を過ぎてもなおホテルに留まり続けることになり、「さすがにそれは居すぎ(いても何にもならない)」ということで、ひとつ隣(手前)の南延岡から列車に乗ることにしていました。

 列車で南延岡に向かえれば一番でしたが、適当な時間の列車がなかったので、バスで移動してきました[③]。延岡も南延岡も、どちらも全ての列車が停車する駅ですが、市の中心駅となるのは、やはり延岡駅の方なので、駅周辺の賑わいについては、そちらに譲ります[④]

 天気予報によると、今日の宮崎〜大分は、雨であるとされています。ホテルを出てきた時点では、まだ雨は降っていませんでしたが、バスで南延岡駅前に降り立ったころからぽつぽつと雨が降り始め、改札口を通ってホームにやってきたときには、結構な本降りになっていました[⑥]。ちなみに、私は1号車に乗るのですが、そのあたりには屋根がなく・・・[⑦]



















 次の県庁所在地、大分を目指して、特急にちりん8号に乗車します[①]。昨日のかもめ10号、そしてきりしま12号と同じく、またも787系です。別に787系が嫌いなわけではない(むしろ、”やりすぎ”な感が否めない883系や885系、その他観光特急よりも相当に好き)ですが、3度目となるとさすがに飽きます。もっとも、殊ににちりん8号については、787系で万々歳だったのですが・・・(すぐに分かります)。

 1号車に乗り込みました[③] [④]。1号車という号車番号、そしてそのデッキ〜通路にかけての造りから、「お前はまたグリーン車に乗るのか」とすぐに見抜かれた方もいらっしゃることでしょうが、まさにその通りで、今回もグリーン車に乗りました。ただし、かもめ10号のときと違うのは・・・、「今回はグリーン”席”ではない」ということ・・・。

 座席でないのなら、導き出されるものはもはやひとつ。そう、九州を走る他の特急型車両にはない、787系の専売特許ともいえる特有の設備、1号車は8番のグリーン個室です[⑤] [⑥]2015年8月の旅行で、小倉〜宮崎空港間でグリーン個室5時間ぶっ通しを経験し、その快適さ、面白さに甚く感動していた私は、「あれには是非また乗りたい」と思っていました。

 そんな中、私は、3度ある787系への乗車(かもめ10号・きりしま12号・にちりん8号)のうち、かもめ10号は乗車時間がやや短く、きりしま12号はグリーン個室がないということで、にちりん8号で「再びのグリーン個室」を決行することに決めました。8番室の扉を開け、その視界に、2年半前に私を夢中にさせたあの空間が広がったとき、かつての感動は鮮やかに蘇りました[⑦]

 トンネルに入ると、室内はこのような感じに[⑧]。つくづく、博多〜西鹿児島間のドリームつばめ号や、博多〜宮崎空港間のドリームにちりん号が廃止されたことが悔やまれますね(後者は、末期は783系)。寝台個室ではないので、灯りを完全に消すことはできませんが、それでも、個室という快適性や、その気になれば横になれる(実際に試した)ソファーなどは、夜行運用時には大いに役立ったはずです。

 相も変わらず、787系のグリーン個室は快適です[⑨]。室内は歩き回れるほどの広さがありますが(定員4人の個室なので、それに見合うだけの空間がある)、それでいて、グリーン個室は、 ”座席のグリーン車2人分のグリーン料金”をもって”個室単位”で販売されるため、例え1人で利用したとしても、1人分の特急料金と、1室分のグリーン個室料金(=2人分の座席のグリーン料金)だけで利用できます。

 787系には、「青色や幾何学模様を使った、なんだか宇宙的な内装」の編成(上にリンクを貼った2015年8月の旅日記を参照)と、今回のような「茶色や木目調を基調とした、比較的穏やかな内装」の編成と、内装には2つの種類があるようです[⑪] [⑫]。幸運なことに、前回と今回で違う内装の編成に当たったため、その比較ができました。私は木目調仕様の方が、落ち着きがあって好きですね。

 しかし、残念ながら、巷でもよく言われているように、JR九州は、意欲的な内外装を持った車両を次々と世に送り出すものの、その後の保守が致命的に下手です。このグリーン個室ひとつをとってみても、パネルのひび割れ[⑬]、剥がれ、めくれは当たり前[⑭]。外装についても、787系は鋼製車両なので、塗装の剥がれや浮き上がりが懸念されます<過去に見た実際の例>











 暇だったので、なんとなく座席のグリーン室にやってきましたが・・・、なんと、他の乗客は誰もいませんでした[①]。「土曜日”なのに”ガラガラ」なのか、「土曜日”だから”ガラガラ」なのか、どちらが正しいのかは分かりませんが・・・、いくらグリーン車とはいえ、ある程度の本数がある(=需要がある)特急でさえこうなら、延岡〜佐伯間の県境越えの普通列車が極端に少ないのも頷けます。

 普通のグリーン席の奥には、DXグリーン席があります[②]。最大141度まで倒れる背もたれを備えた電動リクライニングシートですが、普通のグリーン席共々、客室乗務員による茶菓のサービス等が撤廃されたため、今となっては、「ただデッケェ座席が置いてあるだけ」という印象です。当然、料金は普通のグリーン席より高いので、果たしてその価値があるかどうかは。

 「最大4人で利用できるグリーン個室を1人で貸し切っている」という贅沢な状況にあった私ですが、それどころか、実際には、1号車を丸々独占しているというところです[③]。個室内はもちろんのこと、デッキも、グリーン席も、DXグリーン席も、他には誰もいません。いくらうろつこうと、写真を撮りまくろうと、誰にもとがめられることはないのです。う〜ん、最高の贅沢。

 日向長井を通過します[⑤]。このあたりは、昨日宗太郎駅を訪れるときに既に通っていますが、真っ暗だったので、周囲の状況は分かりませんでした。一応、この写真で見えているのは、駅の出入り口があるのとは反対の裏側ですが、周囲に住宅が少ないことには変わりありません。究極的には、延岡〜佐伯間の途中駅が全て廃駅になることもあり得るのではないか、と私は思っています。

 北川で運転停車し、下りの特急列車と行き違います[⑥]。「特急列車の速達性を維持しつつも、普通列車を増発することなく、延岡〜佐伯間の駅を救済する術はないか?」と考えたときに、「扉が開かない運転停車をする特急列車が、その折に客扱いをすれば」などと考えましたが、市販の時刻表に停車駅として載せはしないまでも、地元住民のオンデマンドで内々に乗せてやるのは、実際アリなのでは?


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